従業員の紹介を通じて人材を確保する「リファラル採用」が、茨城県内の企業で広がりを見せている。東京商工リサーチ水戸支店が実施した県内企業調査によると、リファラル採用は他の採用方法と比較して従業員の定着率が最も高い結果となった。
調査概要とリファラル採用の普及状況
調査は2026年6月上旬に行われ、県内125社から有効回答を得た。その結果、リファラル採用を導入している企業は63社と、全体の約半数に達した。これは、同手法が県内企業にとって重要な採用チャネルとして定着しつつあることを示している。
定着率の比較:リファラル採用がトップ
従業員定着率が最も高い採用方法について尋ねたところ、114社の回答のうち「いずれも大差ない」が49社(42.9%)で最多だった。しかし、特定の方法を挙げた企業の中では、「リファラル採用」が25社(21.9%)と最も多く、次いで「ハローワークを通じた中途採用」が14社(12.2%)、「新卒採用」は7社(6.1%)にとどまった。この結果から、リファラル採用が定着率向上に寄与している可能性が示唆される。
紹介報酬の実態
リファラル採用を導入している62社に対し、採用に至った際に紹介した従業員へ支払う報酬について尋ねたところ、「払っていない」が28社(45.1%)で最多だった。報酬を支払っている企業では、「1~10万円未満」が14社(22.5%)、「10万~20万円未満」が4社(6.4%)と続いた。報酬額は比較的低額であるか、無報酬が一般的であることが分かる。
専門家の見解
東京商工リサーチ水戸支店は、「企業は成長戦略に合わせた採用方法を選択し、社員の能力や個性を最大限に導き出す戦略が問われている」とコメントしている。リファラル採用は、社員のネットワークを活用することで、企業文化に適合しやすい人材を獲得できる利点がある。



