住宅ローン変動vs固定、金利上昇でフラット35が得になるタイミングを公認会計士が試算
住宅ローン変動vs固定、金利上昇でフラット35が得に

日銀が2026年6月の金融政策決定会合で政策金利を0.75%から1.0%に引き上げたことを受け、住宅ローン利用者の間で変動金利と固定金利の選択が注目されている。公認会計士でYouTuberの千日太郎氏は、今後の金利上昇を見据え、変動金利と固定金利型の「フラット35」を比較した独自試算を発表。金利差が縮まるにつれ、固定金利が有利になるタイミングがあると警鐘を鳴らす。

日銀の利上げペース加速と中立金利2%の示唆

千日氏は、今回の利上げ以上に注目すべき点として、6月24日公表の「金融政策決定会合の主な意見」を挙げる。そこでは「中立金利は2%程度と考えられる」との踏み込んだ意見や、「数カ月に1度のペースで利上げを検討することが望ましい」との発言が明らかになった。中立金利とは、景気を過熱も冷却もしない金利水準であり、日銀はこれを目標に政策金利を引き上げる可能性が高い。

さらに、日銀は2027年4月以降、国債買い入れの減額を停止する方針を示した。これは長期金利の急上昇を警戒し、債券市場の安定を図る措置とみられる。千日氏は「政策金利は2%に向けて上昇するが、長期金利の上昇は抑えられる」と分析。この構図が住宅ローン戦略に影響を与えると指摘する。

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変動金利とフラット35の金利差が縮小

現在、変動金利は低いもので年1.2%前後、高いもので1.5%近くに上昇している。一方、フラット35(全期間固定金利型)の金利は長期金利に連動するため、国債買い入れ減額停止により急上昇は抑制される見通しだ。千日氏は「変動金利と固定金利の差は縮まっていく」と予測する。

具体的な試算として、借入額4000万円、返済期間35年のケースを想定。変動金利が年1.5%、フラット35が年2.0%の場合、金利差は0.5%で変動が有利だが、変動金利が年2.5%まで上昇し、フラット35が年2.75%の場合、金利差は0.25%に縮小。総返済額ではフラット35が約123万円お得になるという。

「金利差1.25%以下」がフラット35有利の目安

千日氏は「変動金利とフラット35の金利差が1.25%以下になれば、固定金利の方が総返済額で有利になる」と試算。変動金利が上昇し、固定金利が抑制されれば、この条件は満たされやすい。また、フラット35には「子育てプラス」という制度があり、一定条件を満たせば金利が年1%引き下げられる。これにより、固定金利の魅力はさらに高まる。

同氏は「政策金利が2%に達するシミュレーションを事前に行い、変動か固定か決め打ちせず、最後まで比較できる状態を作っておくことが重要」とアドバイスする。

今後の見通しと注意点

日銀の今後の利上げペース次第で、変動金利はさらに上昇する可能性がある。千日氏は「変動金利が2.5%を超えるケースもあり得る」と警告。一方、長期金利の抑制によりフラット35の金利上昇は限定的で、両者の差は縮小傾向にある。

住宅ローン利用者は、自身の返済計画と金利見通しを照らし合わせ、柔軟に選択する必要がある。千日氏は「変動金利を選ぶ場合でも、将来の固定金利への借り換えオプションを確保しておくなど、リスク管理が欠かせない」と締めくくった。

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