みずほ信託銀行は、相続や事業承継のノウハウを学べる地域金融機関向けの月額制オンラインサービスを始めた。高齢化が進む地方でニーズが高まっていることから、地方銀行や信用金庫の人材育成を後押しして連携を強化し、顧客基盤の拡大につなげる。
習熟度に合わせて約100本の動画
サービスは「みずほ承継学習ポータル~チエシル~」で、みずほグループ各社の社員向け研修の動画や営業チラシなどを利用できる。動画はポータルサイトで約50本を視聴でき、相続に関する基礎的な知識や事業承継の実務に対応した専門的なノウハウなど、習熟度に応じて学べる。年内に約100本に増やす計画だ。
資産承継の試算ができるアプリや、民事信託の手続きで必要な書類のフォーマットも提供する。料金は1社あたり月額30万円で、利用できる社員数に制限はない。
地域金融機関の人材育成を支援
金利の上昇による利ざやの回復を背景に、銀行間で預金の獲得競争が激しくなっている。相続をきっかけに、都市部の大手行やネット銀行への預金流出も進んでおり、地域金融機関は、預金のつなぎとめにつながる相続や事業承継のサービスに力を入れている。
ただ、専門的な知識が必要となる上、税制改正などでルールが頻繁に変わり、人員が限られる地域金融機関では人材育成が難しいケースもある。みずほ信託銀はこれまで、職員を受け入れてノウハウを学んでもらったり、人材を派遣したりしていたが、対応できる人員の数が限られるため、オンラインでのサービスを始めることにした。
5年間で50社に導入目指す
みずほ信託銀は約20の地域金融機関と代理店契約を結び、遺言代用信託など信託商品の販売を委託している。新たなサービスで地域金融機関の営業力が高まれば、商品の販売増につながるとみている。担当者は「専門的なノウハウを得たいという地域金融機関のニーズは高い。今後5年間で50社への導入を目指したい」としている。



