「応援してる」は三流上司、一流は資料を差し出す…言語学者が教える慕われる上司の神フレーズ
「応援してる」は三流、一流は資料を差し出す…慕われる上司の神フレーズ

法政大学文学部教授の尾谷昌則氏は、著書『その言葉の本当の思惑を見抜く 言語学』(サンマーク出版)の中で、上司と部下のコミュニケーションにおける「配慮」の重要性を指摘している。世代間ギャップが拡大する現代、上司の一言が部下のモチベーションや信頼関係に大きな影響を与えるという。

三流上司は「応援してる」、二流は「いつでも聞いて」

尾谷氏は、プレゼンコンペに応募しようとする部下に対する上司の対応を三つのタイプに分類する。上司Aは「山下くん、今年のコンペ、出すんだって。頑張ってね!応援するよ!」と声をかけるだけ。上司Bは「何か相談とかあったら、いつでも言ってね」と申し出る。上司Cは「これさ、去年のコンペで優勝したAさんのプレゼン資料なんだけど、参考になるかな~と思って」と具体的な資料を差し出す。

尾谷氏によれば、上司Aの「応援してる」は、相手に気づき注意を向ける「ポジティブ・ポライトネス行動(PPS)」の一つだが、口先だけで行動が伴わず、他人事のような印象を与えるという。上司Bは「申し出・約束をする」PPS-10に該当し、より積極的だが、依然として「待ち」の姿勢に過ぎない。一方、上司Cは即座に具体的な支援を提供し、部下のポジティブ・フェイス(認められたい欲求)を満たす最も効果的な対応とされる。

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「人たらし上司」のデキる受け答え

尾谷氏は、気遣い上手な上司の言動には「ちょっとした配慮」が隠れていると解説する。「応援してる」止まりではもったいなく、行動で示すことが肝要だ。例えば、上司Bが「軽率に質問してくれていいからね」と冗談めかして言えば、距離感が縮まるという。これはPPS-8「冗談を言う」に相当し、親しみやすさが増す。

部下に好印象を与える一言とは、単なる励ましではなく、相手の立場に立った具体的な行動や申し出である。尾谷氏は、言語学の観点から、上司と部下のコミュニケーションには「ポジティブ・ポライトネス」の戦略が不可欠だと強調している。

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