LINEヤフーは5月14日、飲食店情報サイト「食べログ」や価格比較サイト「価格.com」を運営するカカクコムに対し、ベインキャピタル系の投資ファンドと共同で、株式公開買い付け(TOB)に関する再提案書を13日付で提出したと発表した。想定する公開買付価格は1株3232円で、カカクコムが12日に賛同を表明したスウェーデンEQT傘下のKamgras 1によるTOB価格3000円を上回る。
買収を巡る経緯
カカクコムが12日に公開した資料によると、EQTは2024年5月に同社へ非公開化の協議を持ちかけ、25年12月にはカカクコムの筆頭株主であるデジタルガレージとコンソーシアムを組成。複数回にわたって買付提案を行ってきたという。
4月23日に一部メディアがEQTによるカカクコム買収検討を報じた後、5月7日にLINEヤフー連合が1株3000円を想定価格とする非公開化の初回提案を提出。これを受けてEQT側は10日に最終提案として1株3000円を提示し、カカクコムは12日に賛同を決議した。Kamgras 1が13日にTOBの公開買付届出書を提出したのを受け、LINEヤフー連合は同日付で価格を1株3232円に引き上げる再提案を提出した。
再提案の内容と背景
LINEヤフー連合の提案では、カカクコムの株式と新株予約権を対象に現金で公開買い付けを行い、スクイーズアウト手続きを経て全株式を取得し、非公開化することを想定している。ただし、同提案は法的拘束力を持たない初期的な意向表明にとどまり、最終的なストラクチャーや価格はデューデリジェンスを踏まえて改めて提示するとしている。
LINEヤフーは、生成AIの台頭に伴う変革期において、カカクコムの保有するデータと顧客接点が高い戦略的価値を持ち、両社の協業でシナジーを創出できるとしている。
EQTによるTOBの詳細
Kamgras 1によるTOBは1株3000円、買付総額約5900億円規模で、買付期間は13日から7月2日まで。カカクコムはLINEヤフー連合の7日の初回提案について、デューデリジェンス未実施で資金証明や大株主との事前協議もない初期的な提案だったため、実現可能性の観点からEQT案を選好したと説明している。デジタルガレージと第2位株主のKDDI(合計保有比率38.05%)はTOBに応募しない契約をKamgras 1と締結済み。



