コンビニ飽和時代にローソンが挑む新戦略、人口減少前提の業態とは
コンビニ飽和時代にローソンが挑む新戦略、人口減少前提の業態とは

日本のコンビニエンスストア業界は、セブン‐イレブン、ファミリーマート、ローソンの大手3社が全国シェアの9割を占めるまでに寡占化が進んでいる。しかし、そのビジネスモデルは「セブンをベンチマークしたもの」であり、市場は飽和状態にある。流通アナリストの中井彰人氏は、こうした現状を踏まえ、ローソンが人口減少を前提にした新たな実験を始めていると指摘する。

鈴木敏文氏が築いた「日本型コンビニ」

コンビニの父と呼ばれた鈴木敏文氏の功績は、北米発祥のコンビニを日本向けにローカライズし、社会インフラとも言うべき「日本型コンビニ」を作り上げたことにある。元々、セブン‐イレブンはイトーヨーカ堂の新事業として、北米のセブン‐イレブンとのエリアライセンス契約のもと日本に導入された。

当時の北米コンビニは、幹線道路沿いのガソリンスタンド併設店が主流で、次の店までの距離が長いハイウェイで飲食料品をほぼ言い値で売る商売だった。日本では、鉄道駅や高速道路サービスエリアの売店に近い存在だが、需要の緊急性は比較にならない。

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人口密集地である日本でそのまま展開するわけにはいかず、おにぎり、おでん、コンビニコーヒーなどの独自商品開発や、公共料金支払い、ATM設置、自治体サービスなど、消費者の利便性を追求した多様なサービスを次々と導入。これが鈴木氏の功績として評価されている。

「鈴木モデル」の飽和と新たな商機

生き残った大手3社は、いずれもセブンをベンチマークしており、セブンモデルが日本をほぼ制したと言える。しかし、中井氏は「コンビニ市場が飽和しているのも現実だ」と指摘する。売上の7割弱は「すぐに食べられるもの」が占め、スーパーが成り立たない商圏を開拓する必要性が高まっている。

その中でローソンは、人口減少を前提とした「実験」に乗り出している。具体的には、従来のコンビニモデルにとらわれず、スーパーが撤退した地域など、新たな商圏での展開を模索しているという。「しんがりを務める小売業」が求められる時代に、ローソンはどのような次の一手を打つのか、注目が集まる。

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