川邊健太郎が語る孫正義の「いかがわしい」経営哲学と起業家との違い
川邊健太郎が語る孫正義の「いかがわしい」経営哲学

孫正義は「世界最高のいかがわしい経営者」

LINEヤフー会長の川邊健太郎氏は、ソフトバンクグループ創業者の孫正義氏を「世界最高のいかがわしい経営者」と評する。この言葉には、既存の常識にとらわれず、独自の方法でビジネスを切り開く孫氏の姿勢への敬意が込められている。川邊氏は、自身がX(旧Twitter)で連載している「経営者列伝」の動画版をプレジデント公式YouTubeチャンネルで公開し、経営者としての心得や起業家との違いについて語った。

経営者と起業家の決定的な違い

川邊氏は、経営者と起業家は本質的に異なると指摘する。「起業家は発話し、経営者は問いを立てる」というのが持論だ。起業家は新しいアイデアを自ら発信し、周囲を巻き込んでいく。一方、経営者は組織を率いる立場として、社員や市場に対して適切な問いを投げかけ、答えを引き出す役割を担う。川邊氏自身、学生時代に起業した経験を持ち、「起業家でもあり、経営者でもある」と語る。

また、川邊氏は「創業者は異能の持ち主であり、長く続けた方がいい」と強調。創業者はその企業のDNAを体現しており、長期にわたって経営に関与することで、組織の一貫性が保たれるという。

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事業失敗時の孫正義の思考法

動画の中で川邊氏は、もし事業が失敗した場合、孫正義氏ならどう考えるかについて言及。「どうしてもダメだったとき、孫正義ならどうする?」という問いに対し、川邊氏は「直感で決断し、数字は後からもってくる」と述べる。孫氏は直感を重視し、まず決断してから数字で裏付けるスタイルだという。川邊氏は「経営はアートでありサイエンスである」とし、両方のバランスが重要だと語る。

「いかがわしくあれ!」という教え

川邊氏は、孫氏から学んだ教えとして「いかがわしくあれ!」を挙げる。これは、既存の枠組みにとらわれず、時には疑わしいと思えるような方法でも挑戦する勇気を持つことの重要性を説いたものだ。川邊氏は、孫氏との仕事を「こち亀(こちら葛飾区亀有公園前派出所)」に例え、予測不可能でスリリングな日々だったと振り返る。

ヤフー井上雅博の異能

川邊氏は、ヤフー創業者の井上雅博氏についても言及。「数字に対する直観力が異様に高い」と評し、井上氏は「今日100円のものは明日99円でできるはず」という考え方を持っていたという。コスト削減に対する執念と、数字を直感で捉える能力は、ヤフーの成長を支えたと語る。

川邊氏は1974年生まれ。青山学院大学在学中の1995年にインターネットベンチャー「電脳隊」を起業。2000年にヤフーに事業を売却し、Yahoo!モバイル担当プロデューサーとして入社。2018年に代表取締役社長、2023年に代表取締役会長に就任。Xのフォロワーは10万人を超え、起業家と経営者、そして猟師と漁師の「3足の草鞋」を履く異色の経営者として知られる。

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