KADOKAWA、異世界転生しすぎた?N高・N中急成長、ニコニコも黒字 - 2026年5月25日
KADOKAWA、異世界転生しすぎ?N高・N中急成長

KADOKAWAの2026年3月期決算が大幅減益となり、出版事業の不振が浮き彫りになった。同社は決算説明資料で「異世界転生に偏重していた」と説明するが、批判も出ている。一方で、川上量生氏が立ち上げたN高やN中、ニコニコなどの事業は好調で、業績を支えている。

出版事業の不振と異世界転生への偏重

KADOKAWAの2026年3月期の連結営業利益は前期からほぼ半減の81億円。主力の出版事業が不調で、希望退職も募集している。決算説明資料では、出版事業の不振理由として「異世界転生に偏重していた」と説明。しかし、同じ異世界転生ジャンルでも、講談社は「転生したらスライムだった件」のコミカライズが累計5600万部を突破。アルファポリス(東京証券取引所グロース)は「月が導く異世界道中」などの異世界ものが主力だが、2026年3月期は売上高166億円、営業利益34億円で9期連続増収・3期連続最高益更新。ジャンル自体が低調なわけではない。Oasis Managementは、質より量を追う出版方針が問題だったと指摘する。

川上氏の事業が好調:N高・N中とニコニコ

出版事業は振るわないが、セグメント別に見ると状況は異なる。ドワンゴ発のWebサービス事業(営業利益21億円)と、ドワンゴ創業者の川上量生氏が立ち上げた教育事業(同28億円)だけで、全体の営業利益(81億円)の約6割を稼いでいる。ニコニコを含むWebサービス事業は前年のサイバー攻撃による赤字から黒字転換。ニコニコは、ドワンゴがKADOKAWAと合併する前の2008年、川上氏が「黒字化担当」としてドワンゴにスカウトされ、2010年に初の黒字化を実現した事業だ。また、N高・N中をはじめとする教育事業の成長率は目覚ましい。売上高171億円(+13.5%)、営業利益28億円(+19.4%)で4期連続の増収増益。2025年にはZEN大学も開学し、25年10月時点で4200人超が在籍。川上氏は、自身の事業について「経営は角川さんに任せて、自分は新規事業に集中するのが一番結果を出せる」と語り、角川氏の手腕を高く評価していた。

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株主総会で解任決議へ

出版が異世界転生に転生しすぎる間に、教育とニコニコが屋台骨を支えるKADOKAWA。業績を全体として見ると低調で、出版の不振を招いた責任は角川氏にもあるだろう。しかし、好調な事業への角川氏の関与をどう見るか。解任決議が採決される株主総会は、6月24日だ。

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