KADOKAWA、社長解任回避もガバナンス問題で揺れる「IPの巨人」
KADOKAWA社長解任回避もガバナンス問題で揺れる

株主提案否決も賛成率低下、経営陣に厳しい視線

6月24日、KADOKAWAの定時株主総会が東京都内で開催され、筆頭株主であるオアシス・マネジメントが提出した夏野剛社長の取締役解任を求める株主提案が否決された。しかし、翌25日に開示された臨時報告書によると、解任議案への賛成率は26.79%にとどまり、夏野氏の取締役再任議案への賛成率は59.68%と前年から30ポイント以上低下した。KADOKAWAは「議決権行使の結果を厳粛に受け止め、株主の意見を重く受け止める」とコメント。総会には角川歴彦前会長も出席し、メディア取材で「現経営陣は号令だけして現場に降りてこない」と批判した。

3年連続の公取委勧告、フリーランス保護法違反

6月11日、公正取引委員会はKADOKAWAに対し、フリーランス保護法違反を認定し再発防止を求める勧告を出した。2024年12月以降、フリーランスのライターやイラストレーター、スタイリストなど113人に対し、報酬額や支払い期日を書面で明示せず、うち56人には口頭のみで発注していた。KADOKAWAは2024年11月にも子会社とともに「レタスクラブ」のライターらへの報酬単価引き下げで下請法違反、2025年12月には子会社グロービジョンが声優らの取引条件不明示でフリーランス法違反と、3年連続で公取委の勧告を受けている。

「買いたたき」指摘と管理体制の不備

KADOKAWAはレタスクラブの勧告後、「コンプライアンス強化と再発防止に取り組む」と宣言していたが、その後も違反が続いた。同社の管理体制について問い合わせたところ、「グループ全体のコンプライアンス意識向上に努めているが、現場レベルでの徹底が不十分だった」との回答があった。クリエイターからは「買いたたき」との声も上がり、IP事業の根幹を揺るがす事態となっている。

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出版・ゲーム事業の課題と今後の展望

今回の株主提案を機に、KADOKAWAの柱である出版ビジネスや成長期待の高いゲーム事業の課題が浮き彫りになった。業績回復へのプレッシャーがかかる一方、ガバナンス面での早急な対応が迫られている。株主総会では226人の株主が出席し、3時間超にわたり議論が交わされた。今後のKADOKAWAの動向が注目される。

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