居酒屋の倒産、2026年上半期で118件に
東京商工リサーチの調査によると、2026年1月から6月までの「居酒屋」の倒産件数は118件に達し、過去最多を更新した。1989年以降で最多だった2024年同期の98件を大きく上回り、上半期としては初めて100件を超えた。
倒産の9割は「販売不振」が原因
原因別では、「販売(売り上げ)不振」が105件と約9割を占めた。「赤字累積」は7件だった。倒産の形態では、事業を継続できずに会社を清算する「消滅型の破産」が106件と大半を占めた。事業規模別では、従業員10人未満が115件に上り、小・零細規模の居酒屋を中心に厳しい状況が続いている。
物価高と節約志向が経営を圧迫
居酒屋の倒産はこの30年余りで増加傾向にある。バブル崩壊後の1995年に20件を超え、その後もITバブル崩壊や東日本大震災、消費税率引き上げなどを経て増加。コロナ禍で外食需要が大きく落ち込んだ2020年には80件台となり、コロナ禍後の2024年には98件まで増えた。
東京商工リサーチは、物価高による値上げで5000円以下の飲み放題プランが減少し、同僚や友人を気軽に誘いにくくなっていることが影響していると分析する。利用者の節約志向も逆風だ。以前は週に数回あった飲み会が月に数回へ減ったり、注文する量を減らしたりするなど、支出を抑える動きが広がっているという。
実際、「居酒屋も高くなり、最近は立ち飲み店で短時間・節約に済ませている」(40代の会社員)といった声も聞かれた。
コスト増と節約志向の二重の逆風
ビールやウイスキー、日本酒などの酒類に加え、食材費や人件費、家賃も上昇し、居酒屋を取り巻くコスト負担は一段と重くなっている。一方で、価格を引き上げれば節約志向の利用客が離れるジレンマもある。コスト増と節約志向という二重の逆風を受け、居酒屋の経営環境は今後も厳しい状況が続きそうだ。
本調査は東京商工リサーチが2026年1~6月の「居酒屋」の倒産について調査し、7月11日に発表した。



