31年ぶりの政策金利1%――そんな見出しが躍る中、為替やローン、そして個人の資産はどうなるのか。ニュースの正しい読み解き方を、ベテランFPと運用のプロに聞いたシリーズ第7回は、「積極財政」をテーマに、日本の財政の持続可能性を問う。
「国の借金」は本当に問題か?
レオス・キャピタルワークス債券戦略部長の福室光生氏は、「国の借金である政府債務が増大すると、借金を返すことができず国家財政が破綻しかねない。それを避けるためには増税しかない」という説に対して、根本的な誤解があると指摘する。
福室氏によれば、財政破綻をめぐる議論の根本問題は、「お金は世の中をぐるぐる巡っている」という視点が抜け落ちている点にある。この当たり前の前提が、主流派のマクロ経済学の教科書では認識されていない部分だと同氏は強調する。
お金の循環が財政を支える
福室氏は、お金の流れを具体的に解説する。政府は国債を発行して民間から資金を集め、公共事業などに支出する。国から企業や個人に渡ったお金は、引き出されたごく一部の現金以外は銀行預金となる。そして銀行は、その預金を使って国債を購入するのだ。この循環があるおかげで、国が資金繰りで行き詰まり、破綻することはないという。
つまり、国庫から出たお金は消えずに、銀行預金として戻ってくる。このメカニズムを理解すれば、「国の借金」という表現が誤解を招くことがわかる。政府債務は民間の資産と表裏一体であり、単純に「返済不能」と考えるのは適切ではない。
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