ハンガリーでは新政権が発足し、その経済政策、特に外国人労働者規制が外資系企業の間で不安を広げている。日系企業約180社が進出する同国では、自動車・部品関連企業が多く、補助金政策や労働政策の先行き不透明感が強まっている。
新政権の外国人労働者規制が焦点に
マジャル首相が打ち出した外国人労働者規制は、ビジネス界に大きな懸念を引き起こしている。ハンガリー在住ジャーナリストの鷲尾亜子氏によると、前政権下ではロシアや中国に近い姿勢が経済安全保障上の懸念を生んでいたが、新政権は親EU路線とみられる。しかし、具体的な政策の詳細は依然として不明だ。
ジェトロ・ブダペスト事務所の宮内安成所長は「ハンガリーのイメージ問題は改善されるだろう」と語る一方で、補助金政策や外国人労働者政策の具体像が見えない現状を指摘する。
製造業重視からの転換か
日系企業の投資は製造業が中心で、スズキやデンソー、イビデン、ブリヂストンなどが工場を構える。しかし、新政権が製造業重視から転換する可能性も取り沙汰されている。現地では「募集をかけても人が集まらない」という現実があり、外国人労働者規制が強化されれば、人手不足がさらに深刻化する恐れがある。
ある日系企業関係者は「新政権が親EU路線なら、ロシアや中国との関係を懸念する日本企業にとってはプラスだが、労働政策次第では投資判断に影響する」と述べる。
中国・韓国企業も不安視
中国企業や韓国企業も同様に新政権の動向を注視している。特に外国人労働者に依存する業種では、規制強化が事業継続に直結する問題だ。ハンガリー政府は国内雇用の優先を掲げるが、現実には労働力不足が深刻で、外国人労働者なしでは生産が維持できない企業も多い。
この記事は有料会員限定の内容を含む。残り2130文字あり、詳細な分析はログイン後に閲覧可能。



