公正取引委員会は16日、バスや鉄道車両のシートなどを製造販売する天龍工業(富山市)に対し、下請法(現・中小受託取引適正化法)違反(代金の減額、不当な経済上の利益の提供要請)を認定し、下請け事業者への支払いなどを勧告したと発表した。公取委によると、同法違反で富山県内の事業者に勧告するのは初めてとなる。
代金減額と金型の無償保管
公取委の発表によると、天龍工業は2024年11月から2025年9月にかけて、部品製造を委託する14の下請け事業者との取引で、発注時に定めた代金から「調整部品」という名目で計544万5240円を減額した。天龍工業は減額分を2026年6月までに支払ったという。
また、遅くとも2024年10月以降、長期間部品を発注しないにもかかわらず、11の下請け事業者に計187個の金型などを無償で保管させた。保管費用の総額は不明だが、現在支払い手続きを進めているという。
天龍工業のコメントと今後の対応
勧告について、天龍工業は「厳粛に受け止め、コンプライアンスの一層の強化と再発防止に努める」とコメントした。公取委は同社に対し、下請け事業者への適切な代金支払いと再発防止策の徹底を求めている。
この件は、下請法の遵守が改めて重視される中での措置であり、同業他社への波及効果も注目される。



