公正取引委員会は6月11日、KADOKAWAに対して、フリーランス法(下請代金支払遅延等防止法)に違反しているとして、是正を求める勧告を出した。問題となったのは、同社が契約していたフリーランスのライターやイラストレーターなど113人に対し、報酬額や支払期日などの契約条件を書面や電子データで直接明示していなかった点である。
勧告の内容
公正取引委員会の発表によると、KADOKAWAは2024年12月から2025年8月にかけて、雑誌などの原稿や写真データ、イラストの作成、ヘアメイクやスタイリングなどを委託していたフリーランスに対して、報酬の額や支払期日などの取引条件を書面や電子データで直接明示していなかった。
フリーランス法では、支払期日を定めなかった場合、成果物を受領した日(または業務の提供を受けた日)が支払期日とみなされる。しかし、KADOKAWAはその期日までに報酬を支払っていなかったとされる。
求められる是正措置
公正取引委員会はKADOKAWAに対して、以下の措置を求めている。
- 違反事実と今後の法令順守を取締役会で確認すること
- 113人以外にも同様の問題がないか調査し、あれば是正すること
- 社内研修などの体制整備を行うこと
- 従業員や取引先フリーランスへの周知など
過去の違反
KADOKAWAは2024年11月にも、雑誌「レタスクラブ」の下請け事業者に対する買いたたきで下請法違反の勧告を受けている。また、公正取引委員会は6月11日、出版業界の他の事業者に対しても同様の勧告を行った。
関連する動き
公正取引委員会は6月17日、小学校と公文社に対して、フリーランスとの取引で報酬の未払いなどがあったとして、フリーランス新法に基づく勧告を出した。これは2024年11月の施行後、初めての適用となった。
KADOKAWAは6月8日、公正取引委員会の調査を受けている事実を認めている。調査では、フリーランスのクリエイターに対し、報酬の支払期日などの条件を書面で提示していなかったとされている。



