国内航空の危機:スカイマーク社長更迭、構造的赤字に国が対策検討
国内航空の危機:スカイマーク社長更迭、構造的赤字に国が対策

国土交通省が設置した「国内航空のあり方に関する有識者会議」は5月末、最終報告書を公表した。冒頭で「コロナ後の需給構造の変化により、国内航空は危機的な状況」と厳しい表現を用い、国内主要6社の国内線事業が実質的な赤字に陥っていると指摘した。ANAやJALの大手に加え、スターフライヤーなど中堅航空会社も国内線で利益を出せず苦しい状況が続いている。

国内線は儲からない構造

国内航空が儲からないのは構造的な問題だ。世界的なインフレやコロナ禍によるサプライチェーンの混乱で航空機部品の価格が上昇。さらに急速に進む円安が追い打ちをかけている。航空事業に関わる多くの費用がドル建てである一方、運賃は円建てであることが多いためだ。整備費や燃油費の高騰が重荷となり、各社は空港使用料の減免や航空機燃料税の免減でかろうじて利益を確保している。

スカイマーク、トップが事実上解任

中堅航空会社の中でもスカイマークの状況は特に厳しい。同社は実質赤字が続き、トップが責任を負って交代する事態となった。事実上の解任と見られている。有識者会議の報告書は、こうした中堅企業の苦境を背景に、大手による出資規制の見直しを提言。業界再編の可能性も視野に入れた議論が進んでいる。

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大手も国内線の採算改善で厳しい道

大手のANAやJALも国内線の採算改善には苦戦している。コロナ禍前の2018年と比べ、旅客数は回復したものの、コスト上昇が利益を圧迫。3月以降は中東情勢の悪化により燃料費が上昇し、国内線といえども世界情勢の影響を免れない。有識者会議は「危機が隣り合わせであることを改めて示した」と指摘する。

国による議論の内容

国土交通省の有識者会議では、国内航空の持続可能性を高めるための施策が議論された。主なテーマは、空港使用料の引き下げや燃料税の軽減、大手による出資規制の緩和など。特に、中堅航空会社への資本注入や提携を促す仕組み作りが焦点となった。報告書は「構造的な赤字からの脱却には、業界全体の再編も含めた抜本的な対策が必要」と結論づけている。

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