成長中のベビーブランド「ケラッタ」(ケラッタカンパニー)は、顧客からの低評価レビューを全社員に通知する独自の改善サイクルを導入し、製品品質の向上とヒット商品の創出につなげている。同社CEOの下村祐貴子氏は、「お客様の『こうだったらいいのに』『ここが困る』を一つひとつ改善してきた積み重ねがヒットの背景にある」と語る。
低評価レビューを全社員に通知する改善サイクル
ケラッタでは、顧客から寄せられた低評価のレビューを全社員が共有する仕組みを採用。これにより、現場の課題認識を統一し、迅速な改善を可能にしている。例えば、2025年モデルのベビーカーシートでは「もっと涼しくしたい」という声を受け、2026年モデルではファンを1個にしながらも風量を倍以上に向上。体感温度も-5℃から-6℃へと改善された。
雪国の日常から生まれたグッドデザイン賞受賞製品
2024年にグッドデザイン賞を受賞した台座付き抱っこ補助アイテム「ダイヤルヒップシート」も、こうした改善サイクルの成果の一つだ。従来のヒップシートには、子どもを台座に乗せた時の重みでベルトが緩み、腰や肩への負担が増えるという課題があった。その解決のヒントとなったのが、長野県で身近なスノーボードブーツのダイヤル機能。足元を片手でしっかり固定する仕組みを抱っこに応用し、ダイヤルを回すだけでウエストベルトを締められる構造を実現。腰への負担を軽減した。
ファブレス体制でスピーディーな製品開発
ケラッタは自社工場を持たないファブレス体制を採用。国内海外20社以上の工場と連携し、「どの工場ならこの課題を最も早く、良く改善できるか」という視点で製造パートナーと協業している。下村CEOは「子育ての悩みは時代と共に日々変化し、待ってはくれない。スピーディーに形にすることが重要だ」と強調する。地方の生活者視点と世界のものづくり知見を掛け合わせることで、選ばれ続ける価値を生み出している。



