日本の大手航空2社、ANAホールディングスと日本航空は2026年3月期、それぞれ過去最高レベルの業績を達成した。コロナ禍後の国際線需要の回復が牽引役となり、特に北米路線はビジネス需要も高く、両社の収益を支えている。
国内線の採算悪化が深刻に
しかし、明るい材料ばかりではない。少子高齢化と円安によるコスト高が国内線事業の採算を悪化させている。かつて経営基盤を支えた国内線は、旅客数の減少と運航コストの上昇に直面しており、収益性が低下している。
国際線は東アジア勢と厳しい競争
国際線では、東アジアの航空会社との競争が激化している。日本の近隣には規模が近い航空会社がひしめき、経済成長が続く東南アジアなどから北米へ向かう乗り継ぎ旅客を巡る争奪戦が繰り広げられている。
2026年末には、韓国の大韓航空とアシアナ航空の合併が予定されている。単純合算でANAや日本航空を超える規模の航空会社が誕生し、競争は一層厳しさを増すとみられる。各社が拠点とするハブ空港同士の競争力強化も課題だ。
地政学リスクと燃油費高騰
不確定要素は地政学リスクにも及ぶ。米国・イスラエルによるイラン攻撃は中東方面の飛行を困難にし、燃油費の高騰をもたらした。ウクライナ戦争ではロシア上空の飛行が困難になるなど、地政学的な問題は日常茶飯事だ。
日本の大手航空2社は、こうした乱気流を乗り越えられるのか。航空ビジネスは海外エアラインと国際線需要を奪い合う新時代に入った。



