創業106年の老舗シモジマ、レトロ柄「ストップペイル」が異次元のIP企業に大化け
老舗シモジマ、レトロ柄がIP企業に大化け

ノスタルジックで可愛らしいレトロポップな包装紙が、今再び大きな注目を集めている。ネコやウサギのキャラクターが描かれた「ストップペイル」と呼ばれるデザイン柄は、数十社を超える企業からコラボレーション依頼が殺到するほどの人気ぶりだ。この柄を手がけるのは、創業106年を迎える包装資材の総合商社、シモジマ(東京都台東区)である。

包装資材の老舗が生んだ「ストップペイル」デザイン

シモジマは百貨店の紙袋や飲食店・スーパーの食品トレー、飲料のプラカップなど業務用資材を企業向けに卸販売する会社だ。浅草橋にある小売店は「包装関係のデパート」とも呼ばれ、一般客向けにクリスマスやお正月の装飾品、メルカリなどのフリマ利用に必要な段ボールやクッション材まで幅広く取り揃え、連日多くの客が訪れる。

一見すると地味な商売に見えるが、なぜシモジマは畑違いとも思えるIPビジネスで成功しているのか。その背景には、約70年前から確立されてきた独自のIPコンテンツ戦略がある。

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版ズレした印刷が生んだレトロ感がウケた理由

「ストップペイル」の特徴は、あえて少し版ズレした印刷による独特のレトロ感だ。このデザインは約70年前にシモジマが自社で開発した包装紙用のオリジナル柄で、長年にわたり販売され続けてきた。しかし近年、SNSなどでその可愛らしさが再評価され、若い世代を中心に人気が爆発。ローソンや『僕のヒーローアカデミア』(ヒロアカ)など、有名企業・作品とのコラボレーションが次々と実現している。

シモジマの担当者は「当初は包装紙の端材や在庫処理のつもりで始めたが、予想以上の反響に驚いている」と語る。コラボ依頼は数十社に上り、もはや包装資材メーカーの枠を超えた“異次元のIP企業”として注目を集めている。

日本のコンテンツ市場とシモジマの未来

日本のコンテンツ市場は世界第3位の規模を誇る。シモジマはこの巨大市場において、自社のレトロデザインをIPとして活用し、新たな収益源を開拓している。同社は今後もコラボレーションを積極的に展開し、英国の老舗テキスタイルブランド「リバティ」のような存在を目指す考えだ。

「ストップペイル」は、単なる包装紙のデザインを超え、日本のポップカルチャーの一部として定着しつつある。創業106年の老舗企業が、伝統と革新を融合させて新たなビジネスモデルを築いた好例と言えるだろう。

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