牛肉高騰の米国、トランプ氏が輸入関税免除を表明 畜産業界は反発
牛肉高騰の米国、トランプ氏が輸入関税免除を表明 業界反発

米国では飼料価格の上昇や干ばつによる供給不足を背景に牛肉価格が高騰している。トランプ米大統領は緊急措置として一部の輸入牛肉の関税緩和を表明した。11月の中間選挙を見据えた物価高対策との見方がある一方、割安な輸入牛肉との競争にさらされる畜産業界は反発している。

トランプ氏が輸入関税を90日間免除

トランプ氏は今月21日、牛ひき肉の輸入関税を90日間、最大30万トン分免除するとSNSで発信した。米国は無関税枠以外の外国産牛肉におおむね26.4%の関税を課している。トランプ氏は「米国人家庭のために牛ひき肉価格を大幅に下げる。今よりも25%安い価格を約束する」と投稿した。対象となる輸入国など詳細は示していない。

牛ひき肉価格は5年間で1.5倍以上に

セントルイス連銀によると、7月の牛ひき肉価格(都市部平均)は1ポンド(約454グラム)あたり6.89ドルと、5年間で1.5倍以上に値上がりしている。ひき肉はハンバーガーや煮込み料理など日常的な食材として親しまれている。4人家族のローレン・ナップさん(29)は「以前は週に1キロ以上の牛ひき肉のほか牛ブロック肉も買っていたが、今は七面鳥に替えている」と話す。

Pickt横長バナー — Telegram用の共同買い物リストアプリ

輸入依存と業界の反発

米国は世界有数の牛肉生産国である一方、世界最大の消費国で、輸入大国でもある。米農務省によると、2025年の米国の牛肉消費量は世界全体の2割強に相当する1316万トンだった。このうち約2割を輸入に頼るが、輸入量だけで日本の年間消費量(118万トン)の2倍超に上る規模だ。

トランプ氏の対応に、業界団体などからは反発の声が相次いでいる。全米肉牛生産者・牛肉協会のコリン・ウッダル最高経営責任者(CEO)は「干ばつや生産コストの高騰などに対応する中、冷や水を与える」と主張。連邦議会でも与党・共和党のデブ・フィッシャー上院議員は「外国産牛肉の大量の流入は、米国の牧場主に打撃を与える」と批判している。

Pickt記事後バナー — 家族イラスト付きの共同買い物リストアプリ