ホルムズ海峡の事実上の封鎖は、日本のエネルギー供給の脆弱(ぜいじゃく)さを改めて浮き彫りにした。今回の教訓をどう生かしていけばいいのか。内閣官房参与(経済安全保障・産業政策)の細川昌彦・明星大教授は、コストだけでなくリスクも織り込んだ制度設計の必要性を訴える。
石油危機後の多角化と再び高まる中東依存
――1970年代の石油危機後の経緯を踏まえ、今回の危機で改めて見えた課題は。
「第2次オイルショック後、日本は石油調達の多角化を進め、中東依存度を80%ほどから60%台まで下げました。しかしその後、依存度は再び高まりました。中東産原油は安く、日本の設備に合うためです。多角化先の国も経済成長で輸出余力を失いました。ここまではよく知られた話です」
政府が踏み込むべき構造問題
「重要なのはその先で、多角化を企業の経営判断だけに委ねて、誘導するための仕組みがなかったのです。つまりこれから先、政府がやらなければいけないのは、今回のホルムズ危機を契機に、本質的な構造問題に踏み込むことです」
――本質的な構造問題とは何でしょうか。
「まず、企業が考える『経済…」
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