アマゾン株、上昇トレンドに乗る
アマゾンの株価は2024年に入り、堅調な上昇を見せている。年初来で約20%上昇し、S&P500をアウトパフォームしている。複数のアナリストが、今が買い時だと主張する理由を探る。
米国の大手投資銀行モルガン・スタンレーのアナリスト、ブライアン・ノワック氏は、アマゾンの目標株価を230ドルに設定し、オーバーウェイト(買い)を推奨している。同氏は「アマゾンはクラウド事業の回復、広告収入の拡大、コスト削減効果という3つの追い風を受けている」と指摘する。
クラウド事業の回復が牽引
第一の理由は、クラウド事業「アマゾン・ウェブ・サービス(AWS)」の成長回復だ。2023年は企業のITコスト削減の影響で成長が鈍化したが、2024年に入り生成AI関連の需要が急増。AWSの売上成長率は再び2桁台に回復し、第1四半期は前年同期比17%増の250億ドルを記録した。
アマゾンのCEOアンディ・ジャシー氏は「AWSは生成AIの普及により、今後数年間で数百億ドルの追加収益を見込める」と述べている。クラウド市場全体の拡大と、アマゾンの市場シェア維持が収益を押し上げる見通しだ。
広告収入の拡大とコスト削減効果
第二の理由は、広告事業の急成長だ。アマゾンの広告収入は2024年第1四半期に前年同期比24%増の118億ドルに達した。プライムビデオへの広告導入や、スポンサー広告の強化が寄与している。ノワック氏は「アマゾンはGoogleやMetaに次ぐ広告プラットフォームになりつつある」と評価する。
第三の理由は、コスト削減効果だ。アマゾンは2023年に過去最大規模の人員削減(約2万7000人)を実施し、物流網の最適化を進めた。これにより2024年の営業利益率は改善し、第1四半期は前年同期の3.7%から10.7%に急上昇した。
アナリストの見方とリスク
ウォール街のアナリストの平均目標株価は約235ドルで、現在の株価から約15%の上昇余地があるとされる。ただし、競争激化や規制リスク、マクロ経済の不透明感には注意が必要だ。
ノワック氏は「アマゾンの事業は多角化しており、長期的な成長が期待できる。短期的な変動に惑わされず、保有を続けることが重要だ」とアドバイスしている。



