2020年のコロナ禍以降に来日した中国人「新・新華僑」の間で、東京・文京区の不動産購入が相次いでいる。中国事情に詳しいジャーナリストの中島恵氏は、彼らの生活様式や考え方が従来の在日中国人とは大きく異なると指摘する。
中国富裕層が日本に移住する背景
中島氏は在日中国人を三つの世代に分類する。①老華僑(150年以上前の横浜開港時に来日)、②新華僑(1979年の改革・開放後に来日)、③新・新華僑(2020年のコロナ禍以降に来日)。これまで中島氏が主に取材してきた②新華僑の来日目的は中国の「貧しさ」からの逃避だった。一方、③新・新華僑は経済的・政治的リスクから逃れるため、あるいは母国の衰退を感じて来日する富裕層が多い。
不動産トラブルと教育熱
2025年6月、東京・板橋区のマンションで中国人オーナーが家賃を2.5倍に値上げし、エレベーターを停止させたトラブルが国会で取り上げられた。オーナーは後に値上げ撤回を表明したが、この事件を機に在日中国人への風当たりが強まった。新・新華僑は投資用だけでなく、子どもの教育目的でも不動産を購入する。特に文京区の有名公立小学校への関心が高く、中国人親のSNSグループでは学校情報が活発に交換されている。
在日中国人社会の変化
在日中国人は90万人を超える大集団だが、世代間の生活様式や価値観の違いから「静かな不協和音」が生じている。旧来の新華僑と新・新華僑では、考え方や行動パターンが大きく異なり、同じコミュニティ内で軋轢が生まれることもある。



