不動産経済研究所が発表した2024年の関東圏(東京都、埼玉県、千葉県、神奈川県)の新築マンション市場動向によると、平均価格は約6,200万円となり、2023年の約6,250万円からほぼ横ばいの水準で推移した。一方、販売戸数は前年比で約5%減少し、約2万5,000戸となった。
価格高止まりの背景
価格が高止まりしている背景には、建築費の上昇や人件費の高騰、さらに都心部を中心とした高額物件の供給が続いていることが挙げられる。特に東京都区部では平均価格が約8,500万円と、前年から微増している。
「用地取得費や建設資材の価格が高止まりしており、デベロッパーは価格を引き下げられない状況が続いている」と、不動産経済研究所の主任研究員は指摘する。
販売戸数の減少と今後の見通し
販売戸数が減少した要因としては、価格高騰による購入者の購買意欲の減退や、金融機関の融資基準の厳格化が影響しているとみられる。また、2025年以降も建築費の高騰が続く見通しであり、価格の大幅な下落は期待しにくい。
「2025年の平均価格は、2024年と同程度か、やや上昇する可能性がある。ただし、金利上昇が購入者の負担を増大させるリスクもある」と同研究所は分析している。
地域別の動向
地域別では、東京都区部の高額物件が全体の平均を押し上げている一方、埼玉県や千葉県では比較的価格が安定しており、平均価格は4,000万円台半ばで推移している。神奈川県では横浜市や川崎市の再開発エリアで新築供給が増加しており、価格はやや上昇傾向にある。
また、中古マンション市場でも価格の高止まりが見られ、新築との価格差が縮小している。このため、購入希望者は新築か中古かの選択に迷うケースが増えているという。
購入者への影響
価格高騰により、特に若年層や子育て世帯にとってマンション購入のハードルが高まっている。住宅ローンの借入額が増加し、返済負担率が上昇する懸念がある。一方で、資産価値の維持が期待できる都心部の物件には、依然として投資需要が集まっている。
不動産経済研究所は、「2025年は供給戸数がさらに減少する可能性があり、需給バランスが価格を下支えするだろう。購入を検討する際は、金利動向や物件の立地条件を慎重に見極める必要がある」とアドバイスしている。



