兵庫県公館、優雅な姿を後世に 創建時のフランス・ルネサンス様式復元
兵庫県公館、創建時の優雅な姿を復元

神戸市中央区の官庁街にありながら、緑に囲まれて静かにたたずむ兵庫県公館(旧県庁)。重厚な石造りの正門をくぐると、フランス・ルネサンス様式の建物が姿を現す。特徴的なドーム屋根が美しく輝くこの建物は、1902年(明治35年)に4代目の県庁舎として完成した。

創建当時の威容とその後の運命

左右対称に建築され、中庭の南側に正庁、北側に議事堂という2つのドームを備えていた。中庭にはテニスコートが設けられるなど、その規模と優雅さは「全国一」と称された。しかし、1945年3月17日の神戸大空襲で焼夷弾の直撃を受け、外壁だけを残して焼失。取り壊しの危機に直面したが、県民らの保存運動により改修が決まった。

戦後の復旧と完全復元への歩み

戦後の物資不足の中、北側と南側の2回に分けて復旧工事が行われ、南側の屋根はドームから直線的な様式に簡素化された。新庁舎完成後は南庁舎として使用されたが、1983年に保存活用を目的とした大改修が始まる。創建当時のフランス・ルネサンス様式に復元するため、南側の屋根は再びドーム屋根に戻され、中庭部分には新たに2階を設けて大会議室と屋上庭園が新設された。貴賓室などの内装や調度品に至るまで文献調査で再現され、1985年に県公館として生まれ変わった。

Pickt横長バナー — Telegram用の共同買い物リストアプリ

現在の活用と歴史的価値

阪神大震災では国の対策本部が置かれ、現在は県庁建て替えに伴い大会議室が議場として代用され、県執行部と議員の論戦が繰り広げられている。設計者は山口半六、レンガ造り(改修時内壁を鉄筋コンクリートで補強)で、国の登録有形文化財に指定されている。

Pickt記事後バナー — 家族イラスト付きの共同買い物リストアプリ