基準地価、住宅地は筑前町6.7%、粕屋町6.6%上昇 福岡通勤圏で割安感
基準地価、住宅地は筑前町6.7%、粕屋町6.6%上昇 福岡通勤圏で割安感

福岡県は15日、7月1日時点の基準地価(910地点)を発表した。住宅地・商業地などの平均変動率はプラス2.8%(前年比0.9ポイント減)で11年連続の上昇となったが、上昇幅は昨年に続いて縮小し、全国順位は5位から6位に後退した。

県内の不動産市況は底堅いものの、建築費の高騰や金利上昇といったマイナス要因の影響が表れ始めている。

住宅地は10年連続上昇、通勤圏の割安エリアが人気

住宅地の平均変動率はプラス2.1%(同0.6ポイント減)で10年連続の上昇。全国では6位となった。建築費や土地価格、住宅ローン金利の上昇が影響し、地域によって売れ行きが鈍化している一方、一部エリアでは高い上昇が続く。

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60市町村のうち39市町が上昇。宮若市と広川町は下落・横ばいから上昇に転じ、行橋市は上昇から横ばいとなった。

変動率のトップは筑前町の6.7%で、粕屋町6.6%、宇美町5.8%が続いた。福岡市などへの通勤圏で割安感が残るエリアが選ばれる傾向にあるという。福岡市は5.5%、北九州市は1.3%、久留米市は1.0%、飯塚市は0.9%だった。

商業地・工業地も上昇、物流需要がけん引

1平方メートルあたりの平均価格は前年より3200円上昇し7万8300円。最高は4年連続で「福岡市中央区地行3―29―16」で、前年より6万5000円高い71万5000円だった。

商業地の平均変動率は4.0%(同1.1ポイント減)で11年連続の上昇。全国では7位。マンション用地と需要が競合する大野城市で8.8%、福岡市で8.1%。店舗・事業所用地の需要が堅調な志免町で10.2%、久山町で9.8%と高い変動率だった。1平方メートルあたりの平均価格は前年より2万7200円高い51万2300円。最高価格は10年連続で「福岡市中央区天神1―12―3天神町木村家ビル」の918万円だった。

工業地の平均変動率は6.4%(同2.2ポイント減)で10年連続の上昇。全国では7位。上昇率は縮小したが、物流施設の用地需要が先導し、新宮町で15.1%、筑後市で14.8%と高い水準が続いた。

調査を担当した不動産鑑定士で旭鑑定補償(福岡市)の納富久雄常務は「不動産市況自体は比較的堅調な動きをしている。広く一律に大きく上昇する局面から、需要の強い地域が選別される局面へと移っている」と分析。「今後は地価が上昇しているかどうかだけではなく、どの地域でどのように需要が集まっているのかも注視する必要がある」としている。

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