日本郵船と川崎汽船、アンモニア燃料船で連携、脱炭素へ
日本郵船と川崎汽船、アンモニア燃料船で連携

日本郵船と川崎汽船は、アンモニアを燃料とする船舶の共同開発で基本合意した。両社は2026年までの実用化を目標に掲げ、二酸化炭素(CO2)排出量の削減に取り組む。海運業界は国際海事機関(IMO)の規制強化を受け、脱炭素技術の開発を急いでいる。

アンモニア燃料の可能性

アンモニアは燃焼時にCO2を排出しないため、次世代のクリーン燃料として注目されている。しかし、毒性や取り扱いの難しさから、安全基準の確立が課題だ。日本郵船と川崎汽船は、それぞれの技術や知見を持ち寄り、安全な燃料供給システムやエンジンの開発を進める。

両社は2023年から共同研究を開始し、2025年までに実証実験を行う計画だ。具体的には、アンモニア燃料エンジンの開発や、燃料タンクの設計、バンカリング(燃料供給)のインフラ整備などが含まれる。

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業界全体の連携

今回の協業は、海運業界の脱炭素化に向けた動きの一環だ。日本郵船は既に、アンモニア燃料船の開発で商船三井やジャパンエンジンコーポレーションなどと連携している。川崎汽船も、アンモニア燃料船の開発で三菱造船やIHI原動機と協力している。

両社の連携により、開発効率の向上やコスト削減が期待される。海運業界では、2050年までに温室効果ガス(GHG)排出量を半減するというIMOの目標達成に向け、各社が協力を模索している。

具体的なスケジュール

日本郵船と川崎汽船は、2024年に基本設計を完了し、2025年に詳細設計と建造を開始する予定だ。2026年には試験運航を開始し、実用化を目指す。また、両社はアンモニア燃料のサプライチェーン構築にも取り組み、燃料の安定供給を確保する方針だ。

今回の協業は、日本郵船の「NYKグループ2050長期ビジョン」と川崎汽船の「K LINE環境ビジョン2050」に基づくもので、両社はそれぞれ2030年までにCO2排出量を30%削減する目標を掲げている。

専門家の見解

海運業界のアナリストは「アンモニア燃料船の実用化は、脱炭素化の鍵を握る。しかし、安全性やコスト面での課題が残る。両社の連携は、これらの課題解決に貢献するだろう」と述べている。

また、環境NGOからは「アンモニアの製造過程でCO2が排出される可能性があるため、ライフサイクル全体での環境負荷評価が必要だ」との指摘もある。

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