日本政府、脱炭素化へ新たな国家戦略を発表 2030年目標を上方修正
日本政府、脱炭素化へ新たな国家戦略 2030年目標上方修正

日本政府は19日、気候変動対策の新たな国家戦略「グリーン成長戦略2026」を閣議決定した。これにより、2030年までの温室効果ガス排出量削減目標を従来の46%から50%に上方修正し、2050年カーボンニュートラル実現に向けた工程を具体化した。

再生可能エネルギー比率40%へ

新戦略では、2030年の電源構成における再生可能エネルギーの比率を現在の約20%から40%に倍増させる目標を掲げた。太陽光発電の導入を現在の約70GWから150GWに拡大し、洋上風力発電も30GWまで引き上げる計画だ。政府関係者は「技術革新とコスト低減により、再生可能エネルギーが主力電源となる」と述べた。

原子力発電の活用継続

一方、原子力発電については、安全性の確保を前提に活用を継続する方針を明記。2030年時点で原発の稼働率を80%程度に引き上げ、総発電量の20%を原子力で賄う目標を示した。ただし、新増設については明言を避け、既存炉の再稼働と運転期間延長に重点を置く。

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産業界への影響と支援策

新戦略は産業界に大きな変革を求める。鉄鋼業界では水素還元製鉄の導入を2030年までに開始し、化学業界では二酸化炭素を原料とする化学品製造の実証プラントを稼働させる。自動車業界では、2035年までに新車販売の100%を電動車とする目標を維持した。

政府は総額20兆円の官民投資を呼び込み、関連産業で150万人の雇用創出を見込む。経済産業省の担当審議官は「脱炭素化はコストではなく成長の機会。世界に先駆けた技術開発で国際競争力を高める」と強調した。

国際的な評価と課題

今回の目標引き上げは、国際社会から一定の評価を受けるとみられる。しかし、環境NGOからは「原子力依存が続く」「石炭火力の段階的廃止が不明確」との批判も出ている。政府は「各電源の特性を活かしたバランスのとれたエネルギー構成を追求する」と説明している。

新戦略の実現には、送電網の増強や規制緩和、国民の理解促進など多くの課題が残る。政府は年内に詳細な実行計画を策定し、毎年進捗を点検する方針だ。

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