系統用蓄電池の接続手続き急増、低圧は分割設置の規制強化へ
系統用蓄電池の接続急増、低圧は分割設置規制強化へ

系統用蓄電池の接続申込みが急増する中、資源エネルギー庁の「次世代電力系統ワーキンググループ(WG)」第13回会合で、接続検討料の見直し方針が示された。同時に、低圧系統用蓄電池については分割設置などによる規制逃れへの対策を強化する方針だ。

接続申込みの急増と空き・空き状況

系統用蓄電池の接続手続きが増加し続けている。2026年8月末時点(※)で、全国の系統用蓄電池の「接続検討」の受付は27,703件・22,129万kW、「接続契約申込み」の受付は9,730件・4,246万kW、接続済みは921件・149万kWに上る(※東北・中部・中国・四国エリアは7月末時点の数値)。また、直近の2026年度第一四半期に行われた接続検討6,831件のうち、蓄電池は89%を占めている。

ただし、これらの接続検討申込みの中には事業化確度の低い案件が多数あり、結果として系統容量の「空き・空き」状態が生じ、接続までに長い年数を要するなどの問題が顕在化している。これは、真に系統利用を希望する他の蓄電池や再エネ電源などの系統接続を妨げるおそれもある。

これまでの規制強化策

資源エネルギー庁の「次世代電力系統WG」では、これまで蓄電池の系統アクセス手続きに関する規律強化策を順次導入してきたが、同WG第5回会合では接続検討料の見直しの方向性が示された。また、急増する低圧系統用蓄電池の分割設置に対する制度見直し案が示された。

これまでに導入された系統用蓄電池のアクセス手続きに関する規律強化策は以下の通り。

  • 高圧以上(出力50kW以上)の系統用蓄電池が行う接続検討プロセスにおいて、確度の低い案件の接続検討を減少させるため、2026年1月以降、接続を希望する土地に関する情報をまとめた書類提出が要件化された(対策①)。
  • 一部の蓄電池事業者は短期間に100件以上の接続検討申込みを同一の一般送配電事業者に対して行っており、他の電源や蓄電池の接続検討の妨げとなっている。このため2026年8月以降、一事業者当たりの接続検討申込数の上限が設定された(対策②)。
  • 接続検討を行う一般送配電事業者の負担を軽減するため、2026年4月以降、蓄電池事業者は接続検討の申込み時に「上位系統増強の受容性の有無」及び「工事費負担金の上限額」を提示し、これらの条件に合わないことが判明した時点で、一般送配電事業者は速やかに「連系否」の回答を行う運用改善が行われた(対策③)。
  • 次の契約申込みプロセスにおいては、2026年4月以降、契約申込み時の保証金の引き上げ(対策⑤(i))や、工事費の分割払いにおける初回の最低支払額が設定された(対策⑤(ii))ほか、2026年10月以降、接続を希望する土地の使用権原を提出することが要件化された(対策④)。

接続検討料は引き上げへ、低圧は「分割設置」への規制を強化

接続検討料は引き上げへ、低圧は「分割設置」への規制を強化する方針が示された。詳細は次ページで解説する。