東洋経済の調査で判明、企業の賃上げ率が過去最高を更新
東洋経済調査、企業賃上げ率が過去最高に

東洋経済新報社が実施した2024年の賃上げ調査で、全国の主要企業の平均賃上げ率が3.8%に達し、過去最高を更新したことがわかった。この数字は、前年の3.2%から0.6ポイント上昇しており、1991年以来の高水準となっている。

背景には人手不足と物価高

調査は東洋経済が2024年4月に実施し、上場企業を中心に約500社が回答した。賃上げの背景には、深刻化する人手不足と、消費者物価の上昇がある。特に、運輸業や建設業など、労働力不足が顕著な業種で高い賃上げ率が見られた。

「人手不足が深刻で、優秀な人材を確保するために賃上げは不可欠だった」と、ある運輸企業の人事担当者は語る。同社の賃上げ率は5.2%と、業界平均を上回った。

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業種別の傾向

業種別では、情報通信業が平均4.5%と最も高く、次いで小売業が4.2%、製造業が3.6%となった。一方、電力・ガス業は2.5%と低調だった。規模別では、大企業ほど賃上げ率が高く、従業員300人以上の企業で平均4.1%だったのに対し、100人未満の企業では3.1%にとどまった。

「中小企業は賃上げの原資を確保するのが難しい」と、東洋経済の調査担当者は指摘する。政府は中小企業の賃上げを支援するため、補助金制度を拡充する方針だ。

今後の見通し

専門家は、物価高が続く限り、賃上げの動きはさらに加速すると予測する。第一生命経済研究所の熊野英生首席エコノミストは「2025年も賃上げトレンドは続くが、企業収益の伸びが鈍化すれば、ペースは落ちる可能性もある」とコメントしている。東洋経済は今後も定期的に調査を実施し、賃金動向を注視する方針だ。

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