7月24日、米トランプ政権は日本を含む主要60の貿易相手国・地域に対し、通商法301条に基づく追加関税を発動した。「またかよ」と思えるところだが、これまでに「トランプ関税」が何通りあったかを整理すると、今回で通算5本目となる。
根拠法として選ばれたIEEPA
関税は税金の一種であり、必ず法律に基づかなければならない。共和党の経済スタッフは、トランプ政権の発足以前からどの法律を使うのが良いかを検討していたとみられる。その結果選ばれたのは、IEEPA(国際緊急経済権限法)だった。これは大統領が経済の緊急事態を宣言したとき、特別な措置を取ることができると定めたものだ。
第2次トランプ政権発足直後の昨年2月には、このIEEPAに基づいてフェンタニル関税が発動された。米国内に流入する薬物フェンタニルによる被害が危機的状況だとして、中国、カナダ、メキシコの関係国に対して課された。ただし、これは「ほんの小手調べ」にすぎなかった。
通商拡大法232条による分野別関税
同3月には分野別関税が導入され、最初に鉄鋼・アルミ、次いで自動車にも関税が課せられた。こちらは通商拡大法232条に基づく措置で、安全保障上の問題があるときに関税を課せるというもの。第1次政権でも使われたため「やっぱり来たか」の感はあったが、日本の基幹産業である自動車への関税発動は、日本政府に大きな衝撃を与えた。



