ロシア国営宇宙企業ロスコスモスは16日、無人月探査機「ルナ25号」が月周回軌道への投入に成功したと発表した。ルナ25号は日本時間同日午前10時57分に月周回軌道に入り、探査機の全システムは正常に稼働しているという。
1976年以来の月探査ミッション
ルナ25号は11日、極東アムール州のボストチヌイ宇宙基地から打ち上げられた。ロシアの月探査ミッションは1976年のルナ24号以来、約47年ぶりとなる。ルナ24号は月の土壌サンプルを持ち帰ることに成功した最後のソ連の月探査機だった。
今回のミッションの主な目的は、月の南極地域に軟着陸し、土壌の組成やレゴリス(表土)中の水の有無などを調査することだ。着陸は8月21日に予定されており、成功すればロシアとして初の月面軟着陸となる。
国際的な月探査競争
月の南極は、水氷が存在する可能性があるとして、各国の宇宙機関が注目している。水は飲料水や燃料として利用できるため、将来の有人月面基地建設に向けた重要なリソースとみなされている。
ロシアの月探査計画は、ウクライナ侵攻に伴う西側諸国からの制裁の影響で遅れが生じていたが、ルナ25号の打ち上げ成功で、国際的な月探査競争に再び参入した形だ。インドの月探査機「チャンドラヤーン3号」も今月、月周回軌道に入っており、月面着陸を競っている。
今後のスケジュール
ルナ25号は今後、月周回軌道上で高度を下げながら、着陸地点の詳細な観測を行う。着陸予定地点は月の南極付近のボグスラフスキー・クレーター周辺で、着陸後は地表のサンプルを採取し、分析を行う計画だ。
ロスコスモスは「ルナ25号の月周回軌道投入は、ロシアの月探査プログラムにとって重要なマイルストーンだ」と述べている。ミッションの成功は、ロシアの宇宙開発技術の信頼性を示すことになる。



