中国の月面着陸機、裏面の地下構造をレーダー探査で解明
中国の月面着陸機、裏面の地下構造をレーダー探査で解明

中国の月面探査機「嫦娥4号」が搭載するレーダーによる探査で、月の裏側の地下構造が詳細に明らかになった。中国科学院などの研究チームが7日付の米科学誌「サイエンス・アドバンシーズ」に発表した。この探査により、月の裏側の地下約40メートルまでの地層が特定され、過去の火山活動や隕石衝突の歴史が読み取れるという。

レーダー探査の成果

嫦娥4号は2019年1月、月の裏側に世界で初めて軟着陸した探査機だ。搭載された地中探査レーダー(LPR)を用いて、着陸地点周辺の地下構造を調査した。その結果、地下約12メートルまでが細かい粒子からなる表土層で、その下に約12メートルから24メートルにかけて、複数の大きな石を含む層が存在することが判明した。さらにその下、約24メートルから40メートルまでは、細かい粒子と石が混ざった層が続く。

研究チームはこれらの層が、過去の隕石衝突によって形成された可能性が高いと指摘する。特に地下約24メートル以深の層は、約30億年前の火山活動によって生じた溶岩流が、その後の衝突で破砕されてできたと推定される。

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月の裏側の地質学的意義

月の表側と裏側では地殻の厚さが異なり、裏側の方が厚いことが知られている。今回の探査結果は、月の裏側の地質学的な進化を理解する上で重要な手がかりとなる。研究チームの一人である中国科学院の李春来教授は「このデータは、月の裏側の地質史を解明する上で極めて貴重だ」と述べている。

嫦娥4号の着陸地点は、南極エイトケン盆地と呼ばれる巨大なクレーターの内部にある。この盆地は約40億年前の衝突で形成されたとされ、月の地殻の深部が露出している可能性がある。

今後の探査計画

中国は2024年までに、月の裏側からサンプルを持ち帰る「嫦娥6号」の打ち上げを計画している。また、2030年までに中国人宇宙飛行士を月に送る構想も進行中だ。これらのミッションにより、月の起源や進化に関する理解がさらに深まると期待される。

今回の研究成果は、月面での資源利用や将来の有人探査にも役立つ可能性がある。地下構造の詳細な把握は、基地建設や水資源の確保などに重要な情報を提供する。

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