H3ロケット9号機が11日午前4時23分ごろ、鹿児島県の種子島宇宙センターから打ち上げられ、搭載した日本版GPS(全地球測位システム)と呼ばれる準天頂衛星「みちびき7号機」の軌道投入に成功した。H3は昨年末に失敗していたが、6月の試験機の成功を経て、今回、実用衛星を打ち上げる通常運用に戻った。
打ち上げの詳細
9号機は、主エンジン2基と補助ブースター2本を取り付けた「22形態」で、打ち上げから約29分後、軌道(最高高度・約3万6千キロ)にみちびき7号機を分離した。先代のロケット「H2A」が昨年引退し、H3が安定して飛び続けられるかは、国内外の衛星打ち上げ需要を取り込む上でも重要になる。
失敗からの復帰
宇宙航空研究開発機構(JAXA)は当初、9号機を2月1日に打ち上げる予定だったが、昨年12月22日の8号機失敗を受けて延期していた。8号機は打ち上げ後、機体と衛星をつなぐ台座(PSS)内部の剝離が広がって崩壊し、搭載していた「みちびき5号機」を失った。そのため、今回はPSSの結合方式を見直して臨んだ。
みちびきは、スマートフォンの位置情報などを高精度にする衛星で、7号機の運用開始により、より安定した測位サービスが期待される。今回の成功で、H3の信頼性が実証され、今後の商業打ち上げ受注にも弾みがつきそうだ。



