技術の概要
岐阜県中山間農業研究所(飛騨市)は、夏秋トマトの収穫量や時期をコントロールする技術を開発した。成長して実になる前に花房を取り除く「摘花房(てきかぼう)」を用いる技術で、生産者の作業負担の軽減や収益性の向上などが期待できる。
課題と試験結果
夏秋トマトは飛騨や東濃などの中山間地域で生産され、6~11月に出荷される。8月中旬頃に収穫のピークを迎えるため、収穫作業に追われる夏場には栽培管理が十分にできず、9月以降に出荷量が減少することが課題となっている。同研究所は2023年度から夏季の収穫量や作業負担を抑え、秋季の販売量を向上させる技術の開発に取り組んできた。
作業の難易度が低く、収穫量を抑制できる摘花房に着目し、研究所の農場で3年かけて試験を行った。岐阜県産の夏秋トマトの場合、7月上旬に開花する最上段の花房を取り除くと、8月中旬頃の収穫量を抑えられることが判明。夏季の収穫量は減少する一方、秋季に増加するため、摘花房をしない場合と比べても全期間の収穫量に大きな差はなかった。
今後の展望
研究を担当した同研究所の矢島隼人主任研究員(34)は「秋季は収量だけでなく、品質も向上する。現場への普及を推奨していきたい」と話した。今後、この技術について、同県高山市のトマト生産者グループが試験導入を予定しているという。



