フジ社長、ドラマ「夫婦別姓刑事」問題で「再発防止に努めたい」
フジ社長、ドラマ問題で「再発防止に努めたい」

フジテレビの清水賢治社長は25日の記者会見で、ドラマ「夫婦別姓刑事」(4~6月に放送)の撮影中、男性俳優が女性俳優に「ハラスメント」と評価される言動をした問題について、「私どもとしても非常に残念に思っていますし、このようなことがないように再発防止に努めたい」と述べた。

問題の経緯とフジの説明

この問題について、これまでにフジが公式サイトで公表した説明などによると、「夫婦別姓刑事」のプロデューサーが女性に出演をオファーした際、身体的な接触に演技上の配慮が必要な場合があると知った。双方の関係者と協議し、男性には伝えなかったが、撮影開始後、男性が「台本上明示されていなかった形」で女性の顔に触れた。その後事情を知った男性は、制約を設けるのであれば俳優の仕事を続けるべきではない、などと女性に伝えた。フジが調査を依頼した外部弁護士はこの言動を「ハラスメント」にあたると評価した、としている。

週刊誌の報道が出た直後、SNSでは俳優らへの誹謗中傷が相次いだ。フジは公式サイトに掲載した文章で、両者間で「一定の解決」が図られるよう協議を仲介したが「関係の修復に至らなかった」として2人に謝罪していた。

ROEと放送局の資本政策を巡る質問

この日の会見では、自民党の情報通信戦略調査会が総務省に対して放送局の資本政策を検討するよう要請したことを踏まえ、放送局と自己資本利益率(ROE)との関係について、見解を求める質問も出た。

親会社のフジ・メディア・ホールディングス(FMH)のトップでもある清水社長は、「FMHが上場している以上、100%子会社で中核企業のフジテレビもROEを意識せざるを得ない」とし、「上場企業として果たすべき責務と、公共的な役割をともに満たすという、やや難易度が高いものをやるのが使命」と述べた。

ROEは国内では8%以上が優良企業の目安とされる。清水社長はFMHのROEを2033年度に8%にする目標を掲げ、今年に入ってから不動産事業再編の検討を加速させている。

一方、自民党の議員らからは、放送事業者が「物言う株主」から過度な利益追求の圧力をかけられた場合、報道など公共性の高い事業に影響が出かねないとの懸念から「放送局は8%に縛られるべきではない」との声が上がっている。