奇妙礼太郎、初武道館で7000人魅了 ヒコロヒーや羊文学・塩塚モエカら豪華ゲストと共演
奇妙礼太郎、初武道館で7000人魅了 ヒコロヒーら豪華共演

シンガーソングライターの奇妙礼太郎が7月3日、自身初となる日本武道館での単独公演『奇妙礼太郎 日本武道館 単独公演 “1976”』を開催した。自身の生まれ年を冠したアルバム『1976』を4月にリリースした後の集大成となる公演で、会場には7000人のファンが詰めかけた。ゲストには有山じゅんじ、内田勘太郎、木村充揮(憂歌団)、Sundayカミデ、塩塚モエカ(羊文学)、ヒコロヒーの6組が出演。2023年発表の「HOPE feat.ヒコロヒー」「春の修羅 feat.塩塚モエカ(羊文学)」など、多彩なコラボレーションを披露した。

11人編成でスタート、多幸感あふれるオープニング

SEが流れ、ホーンとストリングスを含む11人のバンドメンバーが登場。奇妙礼太郎がステージ中央に立ち両手を広げると、大きな拍手が送られた。1曲目「エロい関係」が始まると、観客は一斉に立ち上がりハンドクラップ。芳醇なアンサンブルと破格の歌声に、体を揺らしながら没入していく。1番を歌い終えた奇妙が「YEAH!!」と声を上げると、さらに拍手が沸き起こった。「まるでフランス映画みたいな とても詩的な関係 僕らはエロい関係 それはエグい関係」と歌った後、「ようこそー!!!!」とシャウト。続く「たまらない予感」では「カモン!」と煽り、3曲目「元気でやってるか」では「ようこそー! やらせてもらうわー!」と曲名を叫んだ。観客は「YEAH!」と応え拳を突き上げ、魂の交歓のようなコミュニケーションが生まれた。

ヒコロヒー、塩塚モエカとのコラボレーション

「機嫌なおしておくれよ」「かすみ草」「イルミネーション」などが演奏され、客席からは「奇妙さん最高!」の声が上がる。奇妙はアコギを軽く弾いてから「最高のゲストを呼んでいい?」と問いかけ、1人目のゲスト・ヒコロヒーを呼び込んだ。縁は奇妙がヒコロヒーのラジオにメッセージを送ったことから始まったという。「HOPE feat. ヒコロヒー」では、奇妙のアコギと2人の味わい深いハーモニーが客席を酔わせた。続いて「続いても、素敵なゲストをお招きしてもいい? 俺みたいなヤツを応援してきてようやく良いことあったな」と嬉しそうに語り、羊文学の塩塚モエカを紹介。「春の修羅 feat. 塩塚モエカ(羊文学)」では、奇妙が小気味よいカッティングを刻み、ミラーボールの赤い光の中、塩塚の凛としたボーカルと2人の「修羅 修羅 修羅 朱 朱 朱」というコーラスが重なった。

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レジェンドとの共演、Sundayカミデとの再会

「陽炎」「朝までのブルース」に続き、小気味いいビートに乗ってステージの階段を駆け上がり「一番高いところから失礼します! こんばんは! 奇妙礼太郎です!」と自己紹介。ミラーボールが回る中「夢暴ダンス」でファンキーな歌声とステップを披露した。そして「何度聞いたかわからない」と語り、憂歌団の木村充揮と内田勘太郎、有山じゅんじという憧れのレジェンド3人が登場。奇妙は「死にそう(笑)」と幸せの極限状態を表現し、「だって俺もう何もせんくてもええもん」と笑った。憂歌団の代表曲「嫌んなった」、有山じゅんじの「梅田からナンバまで」をブルージーでエクスペリメンタルなアンサンブルで演奏。牧歌的なハーモニーとスキャットの応酬が繰り広げられた。3人を送り出した後、奇妙は「やったぞ!」と歓喜の声を上げた。

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「More Music」「穴」「散る 散る 満ちる」と続き、ステージ上方中央にSundayカミデが登場。菅田将暉のパートを歌い出すと、奇妙は「友達きた!」と喜んだ。2人がメンバーとして在籍した天才バンドの「ロッケンロールベイベー」を披露。Sundayカミデが「カモン! ギター奇妙礼太郎!」と呼びかけると、スポットライトに照らされた奇妙がエレキギターをかき鳴らした。MCでは、同曲の歌詞がSundayカミデが当時の彼女と旅行に行った際の会話に由来すること、旅行代として3万円のお小遣いをくれた一番上の兄が武道館に来ていることなどが明かされた。続けて天才バンドの「君が誰かの彼女になりくさっても」をピアノと歌で披露。2人は互いに「良い声」と褒め合い、漫才のような掛け合いも見せた。

カバー曲と感動のフィナーレ

「humming bird」の後、奇妙は「大好きな人の曲」と前置きし、松田聖子の「SWEET MEMORIES」のカバーを披露。驚異のロングトーンで「過ぎ去った優しさも今は… 今は 甘い記憶 sweet memories」と歌い切り、武道館を余韻で包み込んだ。続けて「アスファルト」を弾き語りで披露し、途中からバンドが加わった。「ありがとう、あと2曲で終わりだ。楽しかったよ」と語り、「わたしの歌」へ。ハンドマイクでステージ前方に移動し、「わたしはわたしを好き 好きなの」と自らを象徴するフレーズを歌い放った。

本編ラストは奇妙礼太郎トラベルスイング楽団の「オンリーユー」。ミラーボールが輝く中、強靭なエネルギーで不朽の名曲を歌い切り、片腕を突き上げて快哉を叫んだ。アンコールでは「愛がすべてのこと」を披露。観客とのシンガロングが巻き起こった。続いてエディット・ピアフの「愛の讃歌」のカバー、そして世界的ヒット曲「オーシャンゼリゼ」のカバーで締めくくった。ゲストも再登場し、金テープが飛び交う中、奇妙は「綺麗だよー! みんな。ミッフィーみたい。またね!」とメッセージを送り、特別な金曜の夜を終えた。(文・小松香里)