同じ場所で、同じような手口の性暴力事件が何年も続いていた――。しかし、その被害は長く結びつけられることなく、見過ごされてきた。フランス社会に衝撃を与えた実在の事件をもとにした社会派ドラマが、第3回で新たな局面を迎える。
市長が知った“同じ地区で3人目”の被害
NHK BSプレミアム4K(BSP4K)で24日(16時30分~)に放送される『サンブル川の事件 凶悪犯罪はなぜ見逃されたのか(3)』では、2003年冬、市長のアルレットが、サンブル川近くで続く暴行事件の存在を知り、市民に警告するための記者会見を開く決意をする。
第3回の主人公は、市長のアルレット。2003年冬、早朝に市の清掃職員がサンブル川近くの幼稚園で襲われたとの連絡を受け、アルレットは現場へ向かう。そこで目にしたのは、半裸でおびえる被害者の姿だった。アルレットはすぐに警察へ通報するよう命じるが、その被害者がこの地区で3人目であること、さらに同様の事件が何年も前から各地で起きていたことを知る。長年続いていた事件は、なぜ見逃されてきたのか。アルレットは市民に警告するため、記者会見を開く決意をする。
第1回・第2回のあらすじ
第1回(1988年秋)では、フランス北部・ウルノワで暮らす30代の美容師クリスティーヌが、夜明けにサンブル川のほとりで目を覚ます。服は乱れ、首や顔には暴行のあとが残っていた。大きなショックを受けながら警察に向かったクリスティーヌは、早朝の出勤途中に背後から男に襲われ、川のほうに連れていかれた後、気を失っていたことを伝える。しかし、警察は事務的な対応で強盗未遂として処理。その後、同じ場所で同様の手口による事件が繰り返されていく。
第2回(1996年秋)では、若い予備判事のイレーヌが、着任早々にウルノワで起きた未成年への性暴力事件を担当。被疑者不詳のため、ウルノワ警察署に犯人の似顔絵の作成と証拠品の科学鑑定を依頼する。さらに、サンブル川沿いで同様の手口の事件が起こり、イレーヌは同一人物による犯行を疑う。一方、ウルノワで家族と暮らす犯人のエンゾは、子どものサッカーチームのコーチをするなど地域で親しまれていた。
ドラマの背景
『サンブル川の事件 凶悪犯罪はなぜ見逃されたのか』は、フランスで2018年に逮捕された犯人による実在の事件をもとに創作された全6回の社会派ドラマ。フランスとベルギーの国境付近、サンブル川のほとりで30年にわたり続いた性暴力事件を描き、なぜ凶悪犯罪が長年見逃されていたのかを問う。原題は『Sambre』、2023年フランス制作。



