歌舞伎俳優の市川染五郎が7月9日、都内で行われた特別先行版『鬼平犯科帳 本所の銕/密告』(10日公開)の前夜祭舞台あいさつに登壇。父・松本幸四郎演じる平蔵の若き日を演じることへの思いを明かし、長谷川銕三郎の役作りについて語った。
父の威厳を感じる瞬間
イベントでは観客からの質問に答えるコーナーが設けられ、染五郎に対して「父の威厳を感じるところはどこか」という質問が寄せられた。染五郎は「えぇ…」と困ったような表情を見せながらも、「立ち振る舞いがやっぱり威厳があるなと思います」と回答した。
染五郎は、テレビスペシャル『鬼平犯科帳 本所・桜屋敷』でも銕三郎を演じた際の経験を回顧。「とにかく、銕三郎という役を演じることに徹してやろうと思って、それしか考えてなかったです」と振り返り、「前作よりも作品も、時の流れ的にも少しは平蔵に近づいているのかなと思いましたし、自分自身も年齢を重ねていますから、そういう意味で平蔵になるまでのグラデーションを見せたいなと思いました」と今作への思いを明かした。
父の演技を徹底研究
役作りのために、あえて幸四郎のまねをしたという染五郎。過去作の鬼平を見直し、しゃべり方やセリフ回し、歩いている時や立っている時の体つきを徹底的に研究したそうだ。「前回も意識しましたが、どちらかというと今回は父の鬼平という認識で出させていただきましたので、そういう意味で父が演じる平蔵の若い頃を強く意識して役作りをしました」と語った。
作品概要
『鬼平犯科帳 本所の銕/密告』は、時代小説の大家・池波正太郎さんの三大シリーズの1つとして知られるベストセラー時代小説『鬼平犯科帳』を原作とし、松本幸四郎を主演に迎え映像化してきたシリーズの最新作。「本所の銕」は原作の「密告」で描かれた若き日の平蔵・長谷川銕三郎時代のエピソードに着想を得たオリジナルストーリーで、「密告」へとつながる前日譚となる。銕三郎を演じる染五郎が主演を務め、「密告」では幸四郎演じる平蔵が過去と向き合う姿が描かれる2作連なった物語となっている。ゲスト出演の駒木根葵汰は、2つの物語の鍵を握る御家人・横山小平次と盗賊・伏屋の紋蔵の1人2役を演じる。
イベントには幸四郎、駒木根も登壇し、観客を前に作品への意気込みを語った。



