7時間待ちでも儲からない…湘南の名店が直面した矛盾
7時間待ちでも儲からないかき氷店の矛盾

神奈川県鎌倉市で2003年にオープンしたかき氷専門店「埜庵」は、多いときで7時間待ち、真冬でも行列ができる人気店だ。しかし、開業当初は全く儲からなかったという矛盾を抱えていた。

開業までの道のり

店主の石附さんは、退職後知り合いの飲食店を手伝い、衛生や調理の知識不足を痛感。翌年から半年間、神奈川県の職業訓練校の調理コースに通い、卒業後はレストランやホテルなどでアルバイトを5つ掛け持ちして現場経験を積んだ。

約1年半の準備期間を経て、2003年春に鎌倉・雪の下ガーデン内のコンテナ店舗で「埜庵」を開業。天然氷と生フルーツの自家製シロップを使ったかき氷が珍しかったため、開店直後から行列ができる話題店となった。

Pickt横長バナー — Telegram用の共同買い物リストアプリ

観光地の悩み

しかし、観光地・鎌倉の特性上、曜日や天気、季節によって客数に大きな差が生じ、好調な日と不調な日の差は雲泥の差だった。石附さんは「ワンオペでかき氷をやっていたら、他のことはできません。誠実にやろうと思ったら、人を雇うか、他のものをやめるしかない」と振り返る。

2年間の契約期間が過ぎ、次の物件を探す中で、現在の鵠沼海岸の一軒家に移転。2005年、2階建ての1階に厨房を設け、2階は居住空間を客席として活用し、家庭的な雰囲気の店として第2章をスタートさせた。

「真冬の雨の日、客数がゼロだったことも…」という厳しい現実を経て、石附さんは「一年中かき氷の店」というスタイルを確立。それでも安定しない収入に悩みながら、23年にわたり店を続けている。

Pickt記事後バナー — 家族イラスト付きの共同買い物リストアプリ