焼酎を炭酸水で割って飲む「ソーダ割り」の魅力を広める動きが活発になっている。本格焼酎の出荷量日本一を誇る「焼酎王国」宮崎では、市民団体がソーダ割りの作り方を研究し、イベントなどを通して新たな味わいを提供。熊本国税局も酒類の品質を評価する鑑評会で焼酎の「炭酸割りの部」を新設して、浸透を後押ししている。
市民団体が14通りの作り方を考案
宮崎市中心部のビルの一室で7月、宮崎焼酎のソーダ割りを楽しむイベントが開かれていた。旅行で東京から訪れていた会社員(26)は「ソーダ割りで飲むと香りが良い。食事にも合いそう」と笑顔で話した。
イベントを主催したのは、2023年5月に設立された同市の団体「ニシタチソーダワリラボ」。イベントや不定期に開く専門のバーを通して、ソーダ割りの魅力発信に取り組む。
作り方で味わいが変わる
バーに取りそろえている焼酎は宮崎焼酎を中心に約150種。バーやイベントでは、これらの焼酎を使って、大さじ1杯の熱湯を加えたもののほか、100回混ぜたり、全く混ぜなかったりする14通りの作り方で提供する。代表の大下真史さん(39)は「同じメーカーでも作り方で味わいはどれも違う」と語る。
14通りの作り方は、ラボのメンバーである大下さんのほか、宮崎市の酒店店主坂本健宏さん(36)と、同市の飲食店店主市川和希さん(36)の3人で試行錯誤を繰り返しながら約2年半をかけて考案した。大下さんは「いつもの焼酎でも作り方によって、新たな焼酎、自分好みの焼酎に出会える可能性がある」と話す。
ラボでは、14通りの作り方を通じてソーダ割りの魅力を伝えようと、宮崎だけでなく、東京や大阪で開かれるイベントにもブースを出店するなどしている。坂本さんは「焼酎の潜在能力を引き出していきたい」と意気込み、市川さんは「『推し』の割り方があっていい。おいしい料理と一緒に、『宮崎はいい街』と評価されるきっかけになれば」と語る。
鑑評会に「炭酸割りの部」新設
酒類鑑評会の本格焼酎部門に「炭酸割りの部」が新設された。若年層の酒離れや、ウイスキーやワインなどとの競争激化を受け、焼酎の売り上げは減少傾向にある。



