マレーシアで24日、強烈なにおいで知られる高級フルーツ、ドリアンの価格が大暴落し、多くのドリアン好きが果物取扱店に殺到した。大豊作に加え、輸出基準を満たさずにはじかれたものが多いことから過剰供給となったのが原因だ。
「ドリアン津波」で価格が最大90%下落
首都クアラルンプール周辺のスーパーマーケットや露店は、一部の最高級品種の価格が最大90%も下落するという、いわゆる「ドリアン津波」の恩恵を最大限に受けようとするドリアン好きたちで埋め尽くされた。
東南アジア全域で見られるドリアンには多くの品種があり、マレーシアで非常に高く評価されている高級品種「猫山王(ムサンキング)」は国内で消費されるほか、主に中国へと輸出されている。年間55万トン以上のドリアンを生産しているマレーシアは現在、収穫の最盛期を迎えている。
ムサンキングは1キロ9リンギットに
24日の報道によると、ムサンキングの価格は1キロ当たり約90リンギット(約3500円)から、わずか9リンギット(約350円)にまで大暴落したという。現地メディアによると、「黒刺(ブラックソーン)」などの他の品種も値下がりしている。
連邦農業流通公社(FAMA)のファイサル・イスワルディ・イスマイル副長官は記者会見で、「ドリアン業界からは、今年は『ムサンキングの津波』が起きるだろうと聞かされていたが、まさにその通りになった」「数週間以内に価格が回復することを期待している」と語った。
消費者は歓迎、業者は複雑な心境
FAMAが主催したイベントでは、買い物客たちがこの機会を最大限に活用していると語った。シック・シャオ・ペンさんはAFPに対し、「マレーシア人が普段より安いドリアンを楽しめるなんて。幸せだ」と語った。
高級品種のブラックソーンやムサンキングは、1玉25リンギット(約975円)未満で売られていた。より安価な品種は、7玉入りが1かご100リンギット(約3900円)でまとめ売りされていた。
クアラルンプールに隣接するペタリンジャヤにある店舗「ドリアンマン」のマネジャー、チア・キム・ワイ氏は、「今年のドリアンは、これまでで最も安い」と語った。チア氏はAFPに対し、業者は「利益がほとんど出ない」ため、この価格暴落を懸念しているが、「それでも売らなければならない。商売を続けなければならない」と付け加えた。さらに、「正真正銘、庶民でも手が届く価格になった。昔の村で売られていたような価格だ」と付け加えた。



