サンマルクホールディングス(HD)が運営するパスタチェーン「鎌倉パスタ」が、新たな派生業態「てっぱんのスパゲッティ」に注力している。同社の中期経営計画では、鎌倉パスタ業態の派生として「おだしもん」と「てっぱんのスパゲッティ」が示されており、既存の鎌倉パスタではカバーしきれない小規模店舗やフードホールへの出店を可能にする戦略だ。
鎌倉パスタ本体の改善と成果
鎌倉パスタ本体も継続的に改善を進めている。グランドメニューの改定、ファミリー層向けの「+1品」を狙ったリゾットや前菜の追加、ペペロンチーノや和風パスタの強化、オペレーション負担の軽減などが実施された。その結果、改装や増席、レイアウト改善を行った店舗では客数が平均115%上昇したという。
「てっぱんのスパゲッティ」の特徴
「てっぱんのスパゲッティ」は、鎌倉パスタ業態では対応できない小規模店舗(約25坪)での出店が可能で、少人数での運営ができるため、人手不足に対応できる点が強みだ。南町田グランベリーパーク店(2025年11月オープン)は、フードホール「Gathering Market」の一角に14席を構える。店内席はコンパクトで、単身客や大人のみの利用は店内席、家族連れはフードホールの共用席を使う様子が見られた。
注文から5分で提供、セルフ型運用
日曜日の11時に到着すると、店頭には3人ほどの列ができていた。注文後、呼び出しベルを渡され、約5分で商品が提供された。厨房では3人のスタッフが動いており、食べ終わる頃には10人前後の列ができていた。客層は子連れ家族からシニアまで幅広く、週末昼のフードホールという立地の性格が強く出ていた。呼び出しベルを使ったセルフ型運用はフードホールに適しており、スタッフが席まで案内・提供するフルサービス型では回らない規模感でも、セルフ動線として一定程度成立している。
メニュー構成と課題
店頭では「並盛300g・790円から」という訴求が目立ち、がっつり系の満腹需要を前面に出しつつ、バルメニュー(アヒージョ、トーストなど)やハーフ&ハーフ、てっぱんセットも用意されている。フードホール内で「少し食べる」「分ける」「つまむ」需要も拾おうとする構成だ。ただし、鉄板を使用するため、セルフ型店舗では客が鉄板を運ぶ負担が生じる可能性があり、オペレーション面での改善余地があると指摘されている。



