「なんで日本人はタイ料理を食べないの?」素朴な疑問から本場の味を提供 和歌山市の「DeeDeeタイキッチン」
素朴な疑問から本場の味を提供 和歌山市「DeeDeeタイキッチン」

8月下旬にタイを旅して以来、忘れられないのが庶民料理「パッタイ」(タイ風焼きそば)の味だ。自宅で作れないかとレシピをネットで調べていたら、本格的なタイ料理が味わえるというレストランを和歌山市内に見つけた。

黄色い外観の「DeeDeeタイキッチン」

黄色を基調にポップな外観の「DeeDeeタイキッチン」は平日遅めの午後になっても、ガラス張りの窓やドア越しに多くの客が見え、盛況ぶりが伝わる。お目当てのパッタイ(税込み1200円)と併せて、メニューで目を引いた「シェフおすすめ」という「パッポンカレーシーフードセット」(同1500円)を注文した。

ココナツシュガーで甘めに味付けされたパッタイは、好みで赤唐辛子、砂糖、酢、ナンプラーの卓上調味料や、皿に添えられたレモンを使って味変が楽しめる。まずは赤唐辛子とナンプラーをかけて一口。そうそう、この独特なうま味と塩気がなんともたまらない。もちもちとした麺の食感も飽きがこない。

本場の味と店長の思い

明るい店内で食べ進めるうちに、旅先で眺めた景色や人々との陽気なコミュニケーションの思い出がよみがえる。五感の全てで楽しんだつかの間のバカンスを懐かしみつつ、完食した。

カレーは、色鮮やかなパプリカとイカやエビなどの海鮮にカレー粉、ココナツミルクなどを加えて炒め、仕上げに卵でとじた一品。ふわふわなのにとろみがあり、日本のカレーにはない食感が楽しい。塩気が強めのルーとパラパラ食感のタイ米の相性が良く、こちらもおいしくいただいた。

客に「さくら店長」の愛称で親しまれているワラポーン・ソムパーンさん(39)は18歳の時、古式マッサージ店を営んでいたおばを頼って和歌山へ。同店などで働きながら、日本語学校の学費を工面したそうだ。

来日から数年。「なんで日本人はタイ料理を食べないの?」。そんな疑問が浮かび、「もっと気軽に味わってもらえる店を作り、両国の架け橋になりたい」と奮起。2020年4月、スタッフをそろえ、「本場の料理を楽しめる店」をコンセプトにオープンさせた。

店舗情報

店名の「ディーディー」はタイ語で「いいね」という意味らしい。料理とともに彼女の情熱にも刺激を受けた。店を出て、きょうは「ディーディー」な一日だと確信した。(佐竹廉)

和歌山市美園町3の25。月曜定休。営業時間はランチが午前11時~午後3時、ディナーが午後5~10時(ラストオーダーはいずれも閉店30分前)。問い合わせは073・481・6700。