K-POP推し活のモヤモヤ:HYBEファン座談会で語られたチケット争奪戦と課金の実態
K-POP推し活のモヤモヤ:HYBEファン座談会

K-POPの推し活は今や日本のメインストリームの一つだが、その熱中度が増すほどに、ファンの間では様々なモヤモヤが生まれている。チケット争奪戦、大量課金、グッズ遅延……。ビジネスパーソンが推し活ビジネスを理解する上で欠かせないファン心理とファンダムの実態を探るため、HYBE所属アーティストを推す6人のファンによる座談会を実施した(個別取材を基に座談会形式で構成)。

チケット買えずに「ペン卒」する人も

今年4月に開催されたBTSの東京ドーム公演2日間では、チケットが入手できないARMY(BTSファンの総称)が続出し、悲喜こもごもの感情が最高潮に達した。倍率は10倍以上とも言われ、東京ドーム2日間で計10万人規模のコンサートはキャパシティーが圧倒的に不足していた。

Aさん(40代女性、BTSファン)はこう語る。「通常ならVIP席に含まれるサウンドチェック(サウチェ:コンサート前のリハーサル見学+メンバー会える特典)が、今回はアルバム購入者からの抽選に変更された。当選確率を上げるためにアルバムを大量購入しても、肝心の本番チケットが取れない人が出た。メンバーは1日目はその状況を知らず、サウチェ終わりに『後でねー』と挨拶していたが、2日目には認識していたようだ。周りは落選続きで嘆き、ペン卒(ファンを卒業)する人もいた」。

Pickt横長バナー — Telegram用の共同買い物リストアプリ

“推し変”は珍しくない?

推し活の世界では、推しを変える「推し変」も日常的に起こる。Bさん(50代女性、ENHYPENファン)は「娘と一緒にENHYPENを推しているが、推し変はよくあること。でも、HYBEのグループはどれも魅力的で、結局HYBEから離れられない」と話す。

Cさん(40代女性、TOMORROW X TOGETHERファン)は「中学生の娘と一緒に推しているが、娘は友達と推しの話で盛り上がる一方、課金のバランスに悩んでいる。ライブに行くためにアルバイトを始めた子もいる」と実情を明かす。

10月に届いた推しの「夏グッズ」

グッズの遅延もファンを悩ませる。Dさん(20代女性、TWSファン)は「夏物グッズが10月に届いた。季節感が完全にズレていて、がっかりした。でも、推しの顔が見られればそれでいいという気持ちもある」と複雑な心境を語る。

Eさん(30代女性、BOYNEXTDOORファン)は「グッズのクオリティは高いが、価格も高い。特に限定品は転売目的で買う人もいて、本当に欲しいファンが手に入れられない」と指摘する。

HYBEのビジネスモデルとファンのジレンマ

Fさん(50代女性、SEVENTEEN元ファン)は「HYBEの戦略は理解できるが、ファンとしてはお金を搾り取られている感が否めない。特に、アルバムの大量購入で特典を得るシステムは、ファン同士の競争を煽る」と批判的だ。

HYBEの収益構造は、関連記事〈稼ぎ頭は日本〉BTS、SEVENTEEN…「HYBEの収益構造」を徹底解剖、アメリカ子会社は赤字のナゼや、〈ポストBTSは誰だ〉韓国アナリストが斬る「K-POPはラブビジネス」、HYBEの課題は“グローバル音楽企業”への脱皮でも詳しく報じられている。

座談会参加者全員が同意したのは、「推し活は楽しいが、金銭的・精神的な負担も大きい」という点だ。それでも、彼女たちは推しを応援し続ける。その原動力は、言葉にできないほどの愛着と、ファンダムで得られる仲間との絆にあるのかもしれない。

Pickt記事後バナー — 家族イラスト付きの共同買い物リストアプリ