GACKT主演『ブラックトリック』誕生秘話 牧野Pが語る“でっち上げ”の真意
GACKT主演『ブラックトリック』牧野Pが語る誕生秘話

“でっち上げの天才”と呼ばれる敏腕弁護士・浦真鷲直人(GACKT)が、「嘘」を武器に依頼人を救い、ねじ曲げられた真実を暴いていくフジテレビ系月9ドラマ『ブラックトリック~裁きを操る弁護人~』(毎週月曜21:00~ ※FODで配信中)。異色のリーガルドラマは、「でっち上げには、でっち上げを」という発想から生まれたという。

“嘘”というキーワードにたどり着くまで

企画を手掛けた牧野正プロデューサーによると、『ブラックトリック』は新たなリーガルドラマを構想する中で生まれた。さまざまな資料を読み進めるうち、強く意識するようになったのがえん罪事件だったという。

「ある日突然、何の罪もない人が、身に覚えのない罪で犯罪者に仕立て上げられてしまう。えん罪って誰の身にも起こり得る恐ろしい事件だなと思ったんです。でも、えん罪事件は解決が難しい。そこで、手段を選ばず真実をあぶり出すダークヒーローのような弁護士がいたら面白いんじゃないか、と考え始めました」

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ただ、手段を選ばず真実をあぶり出すだけでは、ダークヒーローとしてもう一押し足りない。よりエッジの効いたキャラクターを模索する中で、本作を象徴する“嘘”というキーワードにたどり着いた。

「権力者がでっち上げや嘘、証拠の改ざんまでしてきたら、本当になすすべがない。それを解決するには、正攻法で挑んでも勝ち目はない。そこで、“でっち上げには、でっち上げを”という発想になったんです。『毒をもって毒を制す』じゃないですけど、“でっち上げの天才”の主人公が悪に手を染めた権力者たちを騙す。それで『嘘でねじ曲げられた真実を、嘘で取り戻す』というコンセプトが生まれました」

弁護士と一級建築士の二面性

主人公の人物像を練る過程では、脚本家たちとさまざまなアイデアを出し合った。

「でっち上げのプランを考えるときに、設計図のようなものを書いたら面白いよね、という話になりました。模型を作ったり、図面を書いたりすることで発想が湧いてくるキャラクターにしたら面白いんじゃないかと。『設計図なら建築士だよね』と、そこからつながっていきました」

こうして、弁護士と一級建築士という2つの顔を持つ、つかみどころのない浦真鷲直人が形作られていった。

GACKTだからこそ成立するダークヒーロー

次に何をするのか予測できない浦真鷲。そのキャラクターとGACKTには、重なる部分があった。

牧野Pは「きっとGACKTさん自身も、『これ、俺だよな』と思っているんじゃないですか」と笑い、「何をしでかすかわからないところが怖さでもあり、楽しみでもあり、スリリングでもある。そこはGACKTさんだからこそ出せる味だと思います」と語る。

一方、地上波ゴールデンタイムのドラマにおいて、「手段を選ばずと言っても、ハードな描写には限界がある。かといって、そこを意識しすぎてマイルドになると単に優秀な弁護士になっちゃう」というハードルが。それでも、「GACKTさん自身の危険で誰も寄せ付けない圧倒的な存在感に助けられた部分が大いにありますね。ダーク感が伝わりやすいといいますか」と効果があった。

さらに、常識外れな行動を現実のドラマとして成立させるうえでも、GACKTの存在感が大きいという。

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「最低限のリアリティは、さまざまな分野の専門家に監修していただいています。でも、先ほどのコンプライアンス的な側面と同様、そこにこだわりすぎても…という側面もある。この点も、GACKTさんに漂う独特なファンタジー感によって、リアリティ云々ではなく見ていただける部分もあるのでは思っております。多少突き抜けたことをしても、『ここはファンタジーだよね』と思って見ていただけるのではないかと。そこもGACKTさんでよかったと思えるところですね」

撮影現場での素顔

そんなミステリアスなイメージとは裏腹に、撮影現場で見せるGACKTの素顔は「ものすごくちゃんとしている人」だという。

「頭の回転が速くて、本当にクレバー。音楽活動ではプロデュースもされているので、全体を見ながら『この役はこうしたほうがいいんじゃないか』と冷静に考えて、いろいろなアイデアも出してくれる。それでいて気さくで、率先して現場を盛り上げてくれています。ものすごくストイックで、何事にも真剣に向き合っている。仕事への向き合い方も、本当にプロフェッショナルです」