タレント、エッセイスト、ミュージシャンと幅広いジャンルで活躍するふかわりょうさん(51)は、若い頃に一気に売れた一方、自分の立ち位置が分からなくなっていた時期もあった。救ってくれたのは、タモリさんの意外な一言だった。
「お前、絡みづらいな」
「お前ん家(ち)、天井低くない?」「消しゴムの角使ったぐらいで怒るなよ」――何だかわからないけど、じわじわと笑えてくる。長髪に白いヘアバンド。軽妙な曲に合わせ次々と放つ一言ネタで、慶応大生だった20歳の時にブレーク。テレビに引っ張りだこになり、「シュールの貴公子」と呼ばれた。
デビュー3年目の1997年、お昼の人気テレビ番組「笑っていいとも!」のレギュラーに。「ネタをやってポンと世に出たので、バラエティー番組でどう動けばいいのかわからなかった」。他の共演者も扱い方が分からない様子で、どこか歯車がかみ合わないままテレビカメラの前に立っていた。
ある日の生放送中、司会のタモリさんに突っ込まれた。「お前、絡みづらいな」。意表を突く一言が、突破口になったという。



