月9ドラマ『サバ缶、宇宙へ行く』の聖地として注目を集める福井県小浜市。しかし、その観光振興には「敦賀から1時間」というアクセスの壁が立ちはだかる。そんな中、歴史的な「鯖街道」を活用した持続可能な観光モデルが光明を見出している。
ドラマの舞台となった小浜の観光スポット
「マーメイドテラス」から東へ海岸線を進むと、「若狭フィッシャーマンズ・ワーフ」があり、小浜が誇る新鮮な海産物を味わえる。道路を挟んだ向かいには「若狭小浜お魚センター」が位置する。ここはドラマのロケ地にもなった市場で、獲れたての魚が並び、その場で焼きサバを購入できるほか、高校生たちが開発した「若狭宇宙鯖缶」も販売されている。
高校生開発の「若狭宇宙鯖缶」を実食
実際に「若狭宇宙鯖缶」を購入し、食べてみた。甘めの醤油味で、食感はドラマ内で試行錯誤されていたように固めかと思いきや、決して固すぎず、ちょうどよい歯応え。味や粘度へのこだわりに、高校生たちの汗と涙の結晶を感じることができた。個人的なおすすめは、スライスした玉ねぎと一緒にマヨネーズをかける食べ方。玉ねぎの爽やかな辛みとよく合う。
「わかすい」のモデル、実在の専門高校
北へ向かうと、かつての城下町の中心で全国屈指の「水城」だった「小浜城跡」や「小濱神社」がある。さらにその北には、劇中の「若狭水産高校」のモデルとなった「福井県立若狭高等学校 海洋キャンパス」が所在する。現役の学校のため、ロケ地巡りは控えるべきだ。文部科学省は「専門高校」で夢を叶えるテーマで、本作とタイアップキャンペーンを展開している。筆者は以前、農業高校が舞台の漫画『銀の匙』(実写映画化2014年公開)で、モデル校「帯広農業高校」(北海道帯広市)とのタイアップに関わった経験がある。
専門高校への入学増加の可能性
ドラマの影響で、専門高校への関心が高まることが期待される。小浜市の観光課題であるアクセス問題を克服するため、「鯖街道」の歴史的価値を前面に出した観光ルートの開発が進んでいる。持続可能な観光の実現に向け、地域資源とコンテンツの融合が鍵を握る。



