新たな「人間国宝」に、京料理の料理人と酒造りの杜氏(とうじ)、華道の家元が認定される見通しとなった。これまで対象とされていなかった「生活文化」の分野からの認定となる。
人間国宝とは
東大寺の大仏や姫路城の天守など、文化財の最高峰に位置する「国宝」に対し、伝統的な芸能や工芸の分野にも最高峰の「わざ」の持ち主がいる。いわゆる「人間国宝」だ。
2025年に大ヒットした映画「国宝」は、歌舞伎役者が人間国宝になるまでの一代記を描いた作品だった。歌舞伎のような「芸能」、陶芸などの「工芸技術」の分野には、長い間受け継がれてきた「わざ」がある。こうしたわざを、建造物や美術品といった形のある文化財(有形文化財)に対し、「無形文化財」という。
重要無形文化財の指定
中でも歴史上や芸術上の価値という観点から、特に価値の高いわざは、文化財保護法で「重要無形文化財」に指定され、保護されている。このわざを高度に身につけた個人が「人間国宝」として認定される。
今回、京料理の料理人と酒造りの杜氏、華道の家元の3人が、新たに「生活文化」の分野から認定される見通しとなった。生活文化の分野からの認定は70年ぶりとなる。
今後の認定
生活文化の分野からの今後の認定については、文化審議会の答申を受けて正式に決定される見通し。新たな分野が加わることで、人間国宝の対象範囲が広がることになる。