十勝岳の噴火警戒レベルを3から2に引き下げ、吹上温泉の避難指示を解除
十勝岳の噴火警戒レベルを3から2に引き下げ、避難指示解除

気象庁・札幌管区気象台は16日午前10時、十勝岳の噴火警戒レベルを3(入山規制)から2(火口周辺規制)に引き下げたと発表した。地震活動に低下傾向がみられ、62―2火口から1・5キロを超え、おおむね3キロの範囲に影響する噴火の可能性は低くなったと判断した。

地震活動の低下と火山活動の現状

十勝岳では8月17日以降、山体付近を震源とする振幅の大きな火山性地震が増加。9月12日に、警戒レベルを2から3に引き上げていた。

気象台によると、その後、振幅の大きな火山性地震は発生しておらず、地震活動は低下傾向にあるという。

ただ、火山ガス(二酸化硫黄)の放出量は直近でも1日1千トン前後と多い。山体付近のやや深部の膨張を示す地殻変動も続いており、「火山活動は高まった状態」という。

避難指示の解除と施設再開

レベルの引き下げを受けて、上富良野町は吹上温泉地区に出していた「避難指示」を解除した。町商工観光課によると、「吹上温泉保養センター白銀荘」は11月1日から日帰り客、同6日から宿泊客の受け入れを再開する予定という。

「高齢者等避難」が出ていた十勝岳温泉地区の2施設についても解除した。

今後の警戒と注意点

気象台は、62―2火口から約1・5キロの範囲では、大きな噴石に警戒するよう呼びかけている。

十勝岳は北海道の美瑛町・上富良野町・新得町にまたがる標高2077mの活火山で、「日本百名山」の一つ。62―2火口から約3キロ前後には吹上温泉・十勝岳温泉・望岳台など、観光客や登山者・スキーヤーに人気の施設がある。

会見した気象台の地域火山監視・警報センターの関口悠子予報官は、ふもとの住民については通常の生活を送りながら引き続き火山情報に注意し、日頃から避難先などを確認しておくよう求めた。登山者や観光客らには、火口から約1・5キロの範囲に立ち入らないことを前提に、入山前に最新の火山情報の確認を徹底するよう呼びかけた。