月9ドラマ『サバ缶、宇宙へ行く』の舞台として、福井県小浜市が新たな“聖地”として注目を集めている。同ドラマは、地元の特産品である「若狭宇宙鯖缶」を題材に、宇宙開発と地域活性化を描いた作品で、放送後、小浜市への観光客が増加。しかし、観光の持続可能性には課題も残る。
北陸新幹線延伸から2年、経済効果は427億円も…敦賀からのアクセス課題
北陸新幹線が敦賀まで延伸してから2年が経過。日本政策投資銀行北陸支店の試算によると、福井県全体への経済波及効果は年間427億円に上る。一方で、敦賀から在来線で約1時間かかる小浜市への観光客流入効果は限定的で、インバウンドや関東圏からの誘客強化が課題となっている。
鯖街道が紡ぐ歴史と観光資源
小浜市は、若狭と京都を結ぶ「鯖街道」の拠点として栄えた。江戸時代から海産物や文化が集まる交易の中心地であり、現在も宿場町「熊川宿」などが観光資源として活用されている。若狭鯖街道熊川宿資料館「宿場館」では、鯖街道の歴史を学ぶことができ、ドラマファンだけでなく歴史愛好家にも人気だ。
新幹線「小浜・京都ルート」がもたらす未来
国土交通省の試算によると、敦賀から大阪までの北陸新幹線延伸ルートのうち、「小浜・京都ルート」は、東京〜新大阪間の全線効果で最も高い経済効果が見込まれる。小浜市の資料では、開業後、小浜から京都まで19分、新大阪まで38分で結ばれ、現代の「鯖街道」は大きく変貌する可能性がある。
「月9ドラマの聖地化だけでなく、新幹線の延伸によって小浜市の観光はさらなる発展が期待される。しかし、持続可能な観光を実現するためには、アクセス改善だけでなく、地域の歴史や文化を活かしたコンテンツの充実が不可欠だ」と、ロケ地研究家の古関和典氏は指摘する。



